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第82話
「羊羹、どん位の厚さに切ります?」
「好きな量、食べてください。
僕も1人なのであまり食べられませんし」
しかも、夏場は冷蔵保存していても痛みが気になる。
早い内に食べるに越した事はない。
「明日も来りゃ良いじゃないですか」
「え…」
「犯されるから嫌?」
「嫌じゃっ、……ないです」
そんなに毎日来て貰って迷惑じゃないのだろうか。
友人と遊んだり、課題をしたり、バイトだって。
青春をしなくて良いのか。
学校ではあんなに友人に囲まれているのに。
自分に時間を使ってくれる。
「じゃ、決まり。
夕方に来ますね」
「はい」
だけど、明日も会えるのが単純に嬉しい。
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