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せいとかい、やくいん (そうか、俺生徒会に入ったんだった) そうだった……うわぁ…どうしよう……… 母さんと父さんには『レイヤくんとはもっと深くまで関わりなさい』って指示されたけど。 けどさぁ…… 「ふふふ、小鳥遊様百面相されてますよ」 顔に出てしまってたのか、イロハ達にも笑われてる。 「っ、すいません…でも、先輩もう知ってらっしゃったんですね」 「当たり前です、お慕いしている方の情報ですので。生徒たちの間ではまだ噂程度にしか広まっていませんが」 それが、本日、噂から事実へと変わるでしょう…… 「ふふふふ。 ーーさて、小鳥遊様」 月森先輩が、改めて真剣な表情で俺に向き直った。 「小鳥遊様は、ご自身の親衛隊設立を許可されますか?」 「……………」 さぁ、どうするか。 イロハ達みたいに、作らないという選択肢もある。 (ーーだが) 「先輩」 「はい」 「親衛隊のルールは、その隊その隊で作れるんですか?」 「えぇ、まぁ。 一般的なルールは御座いますが、それを変更・追加する事は可能です」 (成る程) …………もしかしたら。 親衛隊を上手く使えば、龍ヶ崎と同じくらい面倒な〝小鳥遊〟という名字を、何とか出来るかもしれない。 (いや、出来るな) 先輩と話してる間ずっと考えてたけどだったら小鳥遊を上手く学園に溶け込ませれる。 (ーーよし) 俺も、先輩の方へ真っ直ぐ向き直った。 「はい、許可します。 設立よろしくお願いします、月森先輩」 ペコッと礼すると、先輩の顔が綺麗に微笑んだ。 「ーーはい、有難う御座います。小鳥遊様」 それでは、本日より始動させて頂きますのでよろしくお願いいたします。 話が済んだ頃、丁度いい具合に学校へと着いた。 「それでは、ルール付け等は私の方で徹底させて頂きますので、後日またご報告差し上げますね。失礼致しmーー」 「先輩っ」 「……? はい、どうされましたか?」 「親衛隊のルールや規則等の話し合い、良かったら僕も参加させていただけませんか?」 「え? まぁ、構いませんが…小鳥遊様はこれから生徒会も始まりますし、このような事私に任せて頂いても……」 「いいえ。僕の親衛隊なので、僕にも参加させて欲しいんです」 (決して、先輩を信用してないって意味じゃないんだ) お願い、伝わって…… 「………クスッ、かしこまりました。 それでは、またお手拭きの際にでも私までお申し付けください。我々は小鳥遊様のご都合に合わせますので」 「っ、有難うございます!」 「しょうがありませんね」と言うように優しく笑う先輩。 (良かった。伝わったかな……?) 「それでは、またお会いいたしましょう。 小鳥遊様ーー」

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