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sideイロハ: かさなる 1※
「ん……ん、ん…っ」
(唇…熱い……)
「舌出して、イロハ」
「ぇ、こ、こう? ーーんぅ」
ちろりと出した舌に、カズマが思いっきり吸い付いてきた。
グチュグチュという音が聞こえてきて…それが直接脳まで響いてぼうっとしてきて。
(ゃ…ば)
全部…持ってかれそう……
「はぁっ、イロハ」
「は…ぁ、は……カズマぁ…」
何これ、何これ?
いっつもしてる寝る前のとは、全然違う。
「え、っちぃよぉ……」
「っ、クッ、はははっ」
「へ、なに?」
「当たり前だろ、だってエロいことしてるんだぞ」
「そ、それはそうなんだけどさ……」
恥ずかしすぎて、ぶわぁっと顔が赤くなるのが分かる。
「可愛い、イロハ」
「うぅ…カ、カズマはカッコいい……よ」
「クスッ、ありがとう。脱がしていいか?」
パジャマのボタンがプツっと一個ずつ外されていく。
そうして、ズボンも下着全部脱がされて。
「ぉ、おれだけなのやだ。カズマも脱いで?」
「ん」
馬乗りになったまま、バサリと勢いよく脱ぎ捨てた。
はぁ…やっぱりカズマかっこいい。
思えば中学の頃から結構人気あったよね。
抱かれたいとか、どうとかこうとか……
でも、カズマはもうおれのもの。
おれのものなんだ。
(そっか…おれの、もの)
「ねぇーカズマ」
「ん?」
「裸ぎゅーしよ?」
「っ、ん。ほら」
覆いかぶさるよう、体が降りてくる。
「ん〜ふふふ。裸ぎゅう気持ちいね」
「そうだな。隔てるものが無いからな」
「そっか、そうだね」
全部が全部、密着して包まれてる。
(わぁ…すごい幸せ)
暖かくて ふわふわして。
キュッ
「ぁっ!」
「イロハ、眠くなんなよ。まだまだこれからだぞ」
「わ、わかってるってば……ん、っ」
片手で乳首を摘まれ、またビクッと震える。
凄い、自分でするのと全然違う。
触られた場所からどんどん熱が移るし、摘まれると電流が流れたみたいになる…なんだか変な感覚。
「気持ちいいのか?」
「わ、かんなぃ…」
「嫌では、ない?」
「うん、やじゃない…全然嫌なんかじゃ……」
寧ろ
「もっと、やって……?」
「ーーっ、はぁぁまったくお前は」
ガバッと抱き締められてた体が離される。
「イロハ、一応やり方は知ってるけど俺も初めてだ。
だから、ちゃんと思ってることは口に出せ。いいな」
「ぅん、うんっ、わかった。カズマもね?」
「あぁ、分かった」
暖かくて幸せで、安心して笑うと
ふわりと優しいキスが降ってきた。
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