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sideカズマ: これまでの道のり ※

(は? 嘘だろ……?) 初めては受けの負担が大きいし、大体男の体はそういう風に作られてないから違和感だらけで、だからゆっくり優しくしてやろうと思ってた。 それなのに… 「イロ、ハ……?」 今、目の前で起こったことが理解できない。 俺、少ししか触れてないよな? 本当に少しだけ。 そもそもまだ全然触ってない。 なのに…指の先が微かに当たっただけで、びっくりするくらい簡単に射精した。 「はぁ……ぁ、カズマ……」 余韻でピクッと震える肩。 悩ましげにうっとり吐かれる息。 濡れた目、火照ってる肌。 飛び出した白濁は、腹を超え胸あたりにまで付いていてーー 「…………っ、」 (これは、) エロすぎる…だろ…… 素質とか才能とか、最早そういう話じゃない。 なんでこいつはこんな素直に快感を追ってるんだ? だって初めて…それも男同士だ。 恐怖とか緊張とか、そういうのはないのか…? なんで、全部を俺に任せられる……? 『おれの気持ちを、甘く見るな』 「ーーっ、」 まさか イロハもずっと…こういうことがしたかった……? 俺に抱かれたいと、思ってくれていた…? 一体いつから…… ーーまさか、中学の時俺が告白してそれからイロハが俺を意識しだしたあの時から? ポソッ 「うそ…だろ……っ、」 もし、もし仮にそうだとして。 イロハが俺とこうなる事を、ずっと望んでいたとして。 その長年の想いが叶った今この瞬間だからこそ、怖さや緊張よりも嬉しさや幸せの方が勝ってこんなにも俺で感じてくれてるのだと…したらーー 「……? カズ…マ?」 「…っ、はは」 俺は、もしかしたら自分で考えてる以上に ーーイロハに、愛されてるのかもしれない。 「…イロハ、好きだ」 「ぅん、おれもカズマがすき……ぁっ」 イッた後だからか、頬を撫でるだけでもピクリと反応する。 「イロハ…イロハ」 「ん、カズマ……んぅ」 片手で頭を支えながらトロけた唇を塞いで、舌でグチュグチュかき混ぜる。 そして空いてる方の手で、今度はゆっくりと濡れたモノを下から上にツゥーッとなぞった。 「ん!っ、んん…!」 指一本なのに、気持ちいというように背中が仰け反る。 そのまま鈴口をグリッと刺激しながら、手のひら全体で包み込んだ。 「んん!? ぁあぁぁ」 ぷはっと唇が離れて、我慢しきれなかった声が漏れる。 「気持ちいいか?」 「ん、きもち、きもちぃ…っ」 「クスッ、まだ握ってるだけなのにな。それに、イッたばっかりなのにもうこんなになってる」 「だって…カズマの、手なんだもん……っ」 (あぁ、やっぱり) 俺の手でこんなに気持ちよく感じてくれるという事は、やっぱり。 「……イロハ」 「ぁ、カズ…んぁぁ!?」 ずっと想ってた想い人が想像以上にエロくて、もう俺も我慢の限界で。 イロハのと重ねるように俺のも握って、上下に思いっきり扱いた。 「あ、ぁ!カズマの、あつ、いぃ…ひっ」 「はっ、イロハ……っ」 長かった道のりが、俺たちを変えてくれてた。 こんなにも可愛くて…愛しい。 もう絶対に、離したくない。離さない。 さっき出したイロハのモノや俺たちの先走りが絡みついて、グジュグジュ大きな音をたてていて。 「あぁ、ぁっ、おれ、また出ちゃ…!」 「ん、いいよ、俺も……っ」 「はぁっ、ぁ、カズマぁ…あ! ひぁあぁぁっ!!」 「ーーっ、イロハ……!」 ドクンッ!と手の中でイロハのが弾けるのが分かって それと一緒に、俺も思いっきりイロハへ熱を吐き出した。

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