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6 ※

「は…ぁ、ぁあ……」 ズルリとレイヤが俺のナカから出て行く。 あれから何回かシて、「ちょっと休憩」と俺にキスしながらベッドを立った。 「はぁ…は、はぁ……」 いつもより倦怠感が凄い。 (か、らだ…おも……) 「っ、ひ」 出された精液が力の入らない後孔からトロ……っと溢れ落ちる感触がして、ふるりと身体が震える。 「はっ、エッロ」 ペットボトル片手に戻ってきたレイヤにニヤリと笑われる。 「ほら、飲めるか?」 「飲ま…せて……」 「ん」 グイッとペットボトルを煽って、直ぐに唇を塞がれる。 少しずつ口内に移される水をコクコク飲むと、くすぐったそうに笑われた。 「にしてもお前、やっと後ろだけでイけたな」 「え?」 「今回は俺、お前のモン触ってねぇぞ」 「ぁ……」 そう言えば、今日はずっとレイヤに抱きしめられたままだった気がする。 いつもみたいに俺のモノ触ってもらわなくても、後孔が気持ちくて気持ちくてそれだけでイッてた…気が…… (え、まじ?) ってことは、俺女の子みたいになってたのか?? もしかしていつも以上に怠いのも、慣れないことした代償……? 「ま、ナカイキは達成ってか?」 「ん? 達成って…」 「これからもっと楽しくなるなって。 後孔だけでイけたのも、俺とのセックスに慣れた証拠だしな」 「そう、なのか?」 「あぁ」 (そっか…慣れたんだ……) 初めて身体を繋げてから随分経つけど、漸く慣れてきたのかな俺? なんか……少し嬉しいかもしれない。 「さぁて」 クチュン 「んっ」 ツプリと入れられた長い指が、沢山出された熱いモノをいつものように掻き出してくれる。 終わるのか。 なんか、今回のは長かった気がする。 まぁ俺が人様のベッドでオナニーなんてしたのが悪いんたけど…ぁ、なんか今になって恥ずかしくなってきた…… 「あんっ」 (は?) 安心して大人しく身を任せていると、急に前立腺をクリッと押される感覚。 「ククッ、可愛い声」 「なっ、レイヤなにやって ーーひぁん!」 クチュンと指が追加され、今度は3本の指でグリッと確実に刺激された。 「折角ナカイキ出来たんだ。忘れないようにもう何回かしねぇとなぁ」 「……ぇ、待っ、もう充分…っあぁ」 綺麗に掻き出してくれた後孔に、トロリとローションの感触。 「んじゃあアキ。 第2ラウンドといくか」 「待っ、待って待って本当に無理だって、 ーーんあぁ!」 結局その日は何回シたのか本当に覚えてなくて、上も下も分からないぐらいにグズグズにされて 久しぶりに、記憶が無くなってしまった。 (俺、なんでオナニーなんてしたんだろ) (可愛かったぜ? お前もちゃんと性欲あるんだな) (なっ、当たり前じゃん!!俺だって男だしちゃんと人並みに!) (へぇ? それならもっかいヤっとくか?) (え?) (俺としてはもっと抱き潰してぇんだが) (待っ、待って、レイヤと比べるのは無し!) (あぁ? なんでだよ婚約者だろうが) (そ、それはそうだけど…でもそれとこれとは違うっていうか……ぁあん!) (ほら、もう黙っとけ。愛してんぞアキ) (ふぁっ、ぁ! っれも…あい、してる……っ!) (ククッ) fin.

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