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雨の日イチャイチャ編 6 猫の杞憂
叱られた。
「あ、ぁっ、久瀬、さんっ、も、出るっ、も、我慢できなっ、出ちゃうっ」
優しく笑いながら、叱られた。
「出せよ。前立腺だけで、イけるだろ?」
ずっと触って欲しかったところをあの指でいじられたら……あっという間だ。すぐに射精する。俺の身体は久瀬さんの愛撫に悦ぶ身体になってるから、ほら、すぐだった。
「ぁ、ぁ、ぁ、ぁ、ああぁぁっ」
叱られて、たまらなくゾクゾクしながら、指で、中だけで、イけてしまう。。
「あっ……ン、ぁ、久瀬、さ……ン」
たくさんしたら飽きちゃうから我慢した。腹ペコくらいのほうが美味しくなれるのならと、主が空腹になるまで、カラカラになるまで待ってた。そしたら、飽きるわけねぇだろって、叱られて、すごく嬉しかった。すごく、いやらしく抱かれたくなった。
「エッロ……」
「ぁ、あっ」
「ずっと、欲しかった?」
「ひゃぁぁっン、ぁ、欲し、かった」
ベッドの上、壁にくっつけてるから、その壁を背もたれにして、俺は、して欲しい一心で、脚を自分で抱えるように広げてる。全部丸見えにして、孔のところを、久瀬さんの節くれだった指でいじってもらって、すぐにイった。
「ここ、いじられたかった?」
「やぁぁぁぁっ! ぁ、あっ、そこ、され、たかった」
前立腺を指で押し込まれて、今、まだ触ってもらえてないペニスが泣きじゃくってる。先端から零れて濡れて、伝い落ちて、久瀬さんの指でそれを中に。
「あぁぁぁっ」
「ここもいじって欲しいんだろ。下の口がヒクついてる」
「ぁ、だって、オナニーして、ないっ」
今、指を締め付けた俺を見つめながら上下した久瀬さんの喉仏のとこにキスしたい。
「そんで? 走って、性欲発散してたのか」
「ン、ぁ、ごめん、なさい。して、ない」
「?」
「発散、して、ない」
今、唾飲み込んだ唇を舐めたい。ねぇ、唇、乾いたの? 今、舌で湿らせた。
「走っても収まらなかった。久瀬さんとしたいってずっと思ってた」
その舌にしゃぶりつきたい。
「セックスしたくて、欲しくて、たまらなかったけど」
「っ」
「飽きられたら、やだから、待ってた。久瀬さんが、したく、なるのを」
手を伸ばして、服越しでもわかるくらい硬くなってたペニスを撫でた。指先を引っ掛けてズボンを下着ごと下に引き下ろして、飛び出たそれに息を呑む。ずっと欲しかったから、喉が鳴る。
「久瀬さんの……」
「……クロ」
「すごい、硬い……ぁ、む」
「っ」
口に含んで、舐めて、唇で扱きながら、太い血管のとこを感じて、先の苦いのが滲んでるところをすする。舌で丁寧にそこから吸い取って、そのまま筋のとこをずっと唇でキスしながら辿っていく。根元の毛が触れるとくすぐったいから、そこにもキスをして。丁寧に、久瀬さんのペニスを頬張った。ずっと、したかった。久瀬さんのを口に含んで、硬くしたくて、けど、我慢してた。熱くなって、針金みたいに強くなってくれるように、舌を使って、口の中でたくさん、しゃぶりたかったんだ。
「っ、クロ」
「……ン、久瀬、さん」
「フェラしながら、可愛い顔すんなよ」
「っ、ン」
「舌、出して」
舌先を伸ばして見せたら、いいこいいこって、指の丸いところで可愛がってくれる。
「ン、んっ、ん」
その指にもしゃぶりつくと、ちょっとだけ笑いながらキスをくれた。唇に。
「ン……んん」
そのまま抱き締められて、身体がぴったりと密着する。
「ちっちぇえケツ」
「ぁ、久瀬、さん?」
ゾクゾクする。たまらなく興奮する。
「このまま、手で広げてな、クロ。今日は、久しぶりだから、ちゃんと解さないと……痛くしちまう」
「ぁ、あっ、あぁぁっ」
頭の芯が痺れるくらい、興奮してしまう。
「ぁ、あっ、久瀬さんっ」
ベッドの上に膝立ちになって、両手で自分の尻を持って割り開く。そこに久瀬さんの指が突き入れられて、自分の体液で濡れた孔のとこでぬちゅくちゅ音を立てながら出し入れされてるんだ。
そして、前ではそそり立って、快感の液が詰まったペニスが。
「ぁ、やだ、これ……おかしくなるっ」
久瀬さんの硬いのとくっつけると、溶けそうだよ。
「あぁぁっン、ぁ、久瀬、さんっ」
やらしい。まだ、今、孔に指しかもらえてないのに、すごくやらしい。
「クロ、もう一本、指増やすぞ」
「ぁ、あっ、あぁぁぁぁぁっ! ン、んん、ン」
キスしながら、自分で尻の肉を掴んで、孔のとこ、ほぐしやすいように広げてる、そこに指、三本出し入れされながら、腰揺らして、ペニスをくっつけてる。裏筋のとこ、擦りつけて、たどたどしいのがまたクセになる刺激に何度も息を呑んで。
「久瀬、さんっ」
朝から土砂降りだった。すごい雨で外になんて一歩も出たくないくらい。けど、その雨の音が消えるくらいやらしい音と声が部屋に充満してることに、たまらなく興奮してる。
これならさ。あんなに雨粒が大きくて、激しく降ってたから、これなら、きっと掻き消える。
「あ、ぁ、ン、もっと、してっ、久瀬さんっ」
甘えて、猫がたくさん鳴いても、ご近所迷惑にはならない、よ。
「あぁ、すげぇな、クロのここ、うねってる。奥……」
「やぁぁあっぁ、それ、好きっ、またイきそっ、なる」
「こっちも」
「あぁぁっ! あっ、あっ、あぁっ……ン、好き、これ」
俺の指じゃ、久瀬さんの指ほど届かない。久瀬さんのペニスが突いてくれる奥になんて無理だから覚えた浅いところの快感。
そこを小刻みに、されるんだ。
「ぁ、あっ、ぁの、ね……久瀬さん」
「?」
「俺のこと、つまんなく、なんないで」
「……」
全部好きだよ。どこもかしこも気持ちイイんだ。口の中も、久瀬さんにいじられるの好き。ペニスでも指でも、舌を擦られるとトロトロになる。それに孔も、だよ。奥も、浅いとこも全部性感帯。
フェラも好き。
「は?」
「何してもいいのって、むしろ、つまんないって」
「……」
「飽きるんだって」
「……まぁ、面白くはねぇわな」
「! わっ」
やっぱりそうなんだ。久瀬さん、すごく可愛がってくれるから、もしかしたら特別にそういうの、ないかなって思ったのに、と落胆しかけたところで、三本の指を抜かれ、そのまま押し倒された。
「興奮して、面白とか思う余裕ないわ」
「!」
もしかしたら、俺は特別だったり、しないかなって。
「あとな、クロ」
押し倒されて、四つん這いになる。大きな掌でしっかりと腰を掴まれたら、期待で、恥ずかしいくらいに孔が口をきゅんきゅん窄めて。この人がそれをなだめるように、ペニスの先を押し付ける。
「久瀬さ……?」
「つまんなくねぇよ。むしろ、興奮がする」
「ぁ、ああああああああ」
ずぶりと挿し貫かれた。
「あっ……」
挿し貫かれて、射精した。
「ぁ、久瀬さん」
「?」
「たくさん、しても? 飽きたり、しない?」
「当たり前だろ」
「あっ、ン」
そのまま深くペニスが入ってくる。
「こっちはずっと待ったんだ」
久瀬さんの熱くて硬いペニスが俺の中に深く突き刺さった。
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