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第4話 電話
その子を駅員室に連れていき、休ませてもらっている間、たまたま非番で暇だった俺も、一応付き添いということで隣にいることにした。
真っ白な肌に長いまつ毛
色素が薄く、細い髪は肩ほどに伸びており、さらさらとしている
学ランを着ていなければ、女の子とも見間違えてしまうだろう
その綺麗な顔を、意識を取り戻すまで眺めているつもりだったが、
15分経っても、30分経ってもその子は一向に目を開けない。
流石に駅員さんにも申し訳なくなり、
1度駅員室を出て、電話をかける
「あぁ、俺。
電車で体調不良で倒れたらしい乗客がいてさー
恐らくただの貧血だと思うんだけど、なかなか目を覚まさないし、一応病院に連れて行きたいから、○○駅前に車を頼む。」
と言って電話を切ると、
あと10分程で迎えの車が来る事になった為、
俺は駅員さんに礼を言って、その子を抱えて駅を出た。
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