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第18話

「今日だけでいい……頼むから、俺のこと抱いてくれ……」  潤んだ瞳の端から涙がこぼれ落ちる。なかなか頷かない男に、手淫を施しながらもたれかかって口付けると、チッと舌打ちされた。 「俺にはオメガのフェロモンなんか効かねえんだよ。そんなにして欲しいならテメエで準備しろ」  意地悪く口角を上げた羽根崎の表情に見惚れる。間近で見ると驚くほど美形で色気があった。強く惹きつけられるのは、きっとアルファ特有の引力なのだろう。  典生は芯を持ち始めた雄を口に含んだ。へたくそと罵られながらも行為に熱がこもる。唾液を絡めながら丁寧に舐め啜り、同時に後ろの窄まりに指を伸ばすと、そこはとろとろと蜜をこぼしていた。羽根崎のそそり立った欲望に貫かれたい一心で視線を上げる。屹立を頬張って膨らんだ頬を、彼の指が撫でた。 「全然好みじゃねえのにな……。ノリちゃんが夢中で咥えるの見てたら余裕で勃ったわ」 「ンン、ふ、……もう、準備いい? セックス……してくれるか?」 「……てめえは煽るのだけはうまいな。クソ」  なぜかイライラした表情で噛み付くようにキスをされ、体勢を入れ替えられた。小さくない典生を易々と組み敷き、大きく股を開かせた彼に、羞恥心より期待感が膨む。

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