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第21話

学校から帰ると、珍しく家には誰もいなかった。 今のうちに、部屋に戻って部屋に篭ろうと思い 急いで部屋に行く。 部屋に行ったところで特にすることもないけれど、リビングにいるよりは絶対に安全だ。 最近は、また殴られる日が続き初めて、痛みで寝れなく、寝不足が酷い。そのせいで目が霞んでしょうがない。 「一回寝ようかな…」 寝れる時に寝ないと体がもたないから… そうして佑月は意識を手放したーーー。 *** 「ここ開けなさい!聞いてるの!?」 -----ドンドンッ!!! その音にびっくりして起きると5時間ほど寝ていたようで焦って扉を開ける。 「ご、めんなさい…寝てて…」 「そんなのはどうでもいいのよ、あんた一体どういうつもり!?」 「…?」 「とぼけるんじゃないわよ、先生に何か言ったでしょう!?」 「は?言ってないけど…」 「じゃあなんで先生から電話が来るのよ?」 「知らない」 どうやら、僕の嘘は先生に見抜かれていたらしい。 美仔さんになんて言ったかは知らないけど 余計なことをしてくれた…。 …もうダメだ。 完全に怒ってる。 何も考えなしに美仔さんに電話をしたら どうなるかくらい考え欲しかったよ、先生。 正義感振りかざすのはいいけど これじゃあ、全部僕に怒りが当たってくるじゃないか… 本当に先生というものは偽善者ばっかりで嫌になる。 「いい加減にしなさいよ!?こっちに来なさい!」 ああ…今日もまた水に顔面突っ込まれるのか… まだ殴られていた時の方がよっぽど良かったよ。 そうして僕は話すまで水の中に入れたり出されたりを繰り返し、おそらく1時間くらいは立っているだろう。 今日あったことを話しても信用してくれず… 何度も何度も…僕が言うまで…。 「そう、貴方がそのつもりならこっちにも考えがあるわ。」 「ゴホッ…!ゴホッ…はぁ、、、うぁ…」 「こっちに来なさい。」 そう言って引っ張られた先は家ではなく 家の外にある物置だった。 そしてその物置に放り込まれる。 「嘘をつく悪い子は今晩この中で反省することね」 「さ…さすがに!死んっじゃう…!!許、して」 「あんたが死のうが死なないが私には関係ないわ」 -----ガシャンッ!! そう言って物置をドアを閉めた後鍵をかけて 佑月が出られないように閉じ込めた。 「開けて…開けてよ!」 そんな願いは虚しく僕の声だけが響き 決してドアが再び開くことはなかった…。

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