24 / 40

第24話〜司side

佑月に電話をしたら明らかに様子がおかしく 居場所を聞く前に電話を切られてしまった。 「…クソッ!」 佑月の家は知らねえ。 だとしたらもう伏見らに頼むしかない。 「若、どうしたんです!?」 「桜庭、琉樹か瑠衣どっちかまだいるか?」 「琉樹ならまだいますよ。」 「わかった。」 「何かあったのですか?」 「佑月が危ねえかもしれない」 「佑月って…拾った子ですか?」 「ああ…」 「わかりました。急いで琉樹の元へ行きましょう」 伏見兄弟は執行部ではあるが、ハッカーでもある。 だから情報を得たり、敵の情報を得る為にハッキングをする時は全て伏見兄弟にいつも任せている。 それだけ優秀だし、信頼もできる。 だから今回もこいつらに頼むしかないと思った。 「琉樹!入るぞ」 「若、どうしたをですか?」 「悪いが、このアドレスのGPSを辿ってほしい。」 「はーい。5分ほど待っててください!」 「ああ、なるべく早く頼む。」 琉樹を待つ間俺は煙草をふかせ、座る。 そんな俺に桜庭は「車で待ってます。」とだけ残して 先に行った。こういう時…本当にありがたい事だと 改めて感じ、俺も頑張らなきゃいけないと逆に勇気付けられる。 そして煙草がちょうど吸い終わる時、琉樹が急いで俺の元へ走ってきた。 「若!わかった!!ここですここ!!」 「助かる。」 「いえいえ〜これくらい簡単です」 「ありがとな、じゃあ行ってくる」 「行ってらっしゃいませ」 急いで桜庭が乗っている車に乗り 琉樹から教えてもらった場所を指す。 「悪いが、急いでくれ。」 「わかりました。少し飛ばしますね」 桜庭が急げば、15分くらいで着くだろう。 いつも短く感じる15分が今日はこんなにも長い。 佑月、もう少し待ってくれ。 俺はお前と会ってちゃんと話したい。 だから…早まるな。

ともだちにシェアしよう!