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第177話

抜けるにはそれなりにケジメを取ったりしなきゃいけない事もある。 真幸がどんなケジメを付けたか俺は知らない。 俺達はまた別々の道を歩み始めた。 けれど真幸に何かあったら必ず駆け付けると決めていた。 どこにいても何をしていても、真幸が困った時は絶対に助ける。 真幸が俺にしてくれたような事は出来なくても、俺が出来る精一杯で真幸を助けると。 根津のその後はたまに風の噂で聞こえてきた。 夜の街に飲みに行けば昔馴染みに一人は出くわすから、話を聞いたりする。 かなり酷い目にあったにも関わらず、詐欺なんかを繰り返して生きているらしい。 たまに風俗でヤバイ行為を無理やりして出禁になったりしているという事も聞いていた。 根津がどんな生き方をしても、俺は首を突っ込まないと決めていた。 俺からのコンタクトを待っているのだろうけど、根津の思い通りにはさせない。 俺は、俺と猫達との生活をひっそりとやっていく。 それだけだ。 ――そんな暮らしの中、俺は千鶴と出会った。

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