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友達になろうよ! 5

梓side ある日の午後。蛍が難しい顔で席に座っていた何かと思って声をかけて見れば、後輩に友達を作ってあげたいとか……。 「お〜い、蛍?そんな難しい顔して、どうした〜?」 「ん?なんだ、アズか」 「"なんだ"って酷くねっ?」 あまりにも思いつめているので、ちょっと、 笑えてくる。最近仲のいい後輩。友達が居ないらしい…。 「それで、どうしたの?まぁ、蛍のことだし、また姫ちゃんの事で悩んでるんでしょ〜?」 「雪に、友達をつくってあげようと思って…」 ほら、やっぱりね。俺が姫ちゃんと呼ぶ、雪と言う子。最近知ったが、蛍と付き合っている。 蛍から聞いたわけではないが、二人を見ていれば分かる。雰囲気がふわふわして甘々なのだ。 例えるなら、淡いピンク色のわたあめのように 「それなら、知り合いの双子ちゃん紹介しようか?」 「いいのか?頼む。アズも紹介しないとな。明日の放課後雪のバイト先のカフェでどうだ?」 「りょ〜か〜い!明日、双子ちゃんと寄り道して帰る予定だったし、ちょうど良かったね〜」 部活が休みなので、双子ちゃんと、甘いものを食べに行く約束があった。双子ちゃんにも、本当の友達を作ってあげたいしちょうど、よくタイミングがあったなぁ…。 姫ちゃんと会えたのはいいのだが、しばらく、気まずい雰囲気が流れ…。どうしたら良いのか分からなくなった時だった。 「あ、この前の…。自己紹介してませんでしたね。私はココのオーナーをしている、青葉 優です。もしかして、雪くん反応しませんか?」 この店のオーナーさんが話しかけてきた。蛍は顔見知りらしく、優さん(オーナーさん)と話しを始めた。カフェに来るなんて珍しいな…。 そういえば、ここは姫ちゃんのバイト先だっけ それで、姫ちゃんに会いに来た時に知り合ったのか…。妙に、納得した。 「はい。あ、俺…。僕は、夏木 蛍って言います よろしくお願います」 「そうでしたか。雪くんは基本的に、興味ない人は寄せ付けないので、皆さんとは仲良くしたいと思ってると思いますよ。雪くん、ちゃんとみんなの話聞いてあげて」 そう言って、雪の頭をぽんぽんと軽く叩いて "それでは 私はこれで"と厨房に下がって行った そのあとは、姫ちゃんも喋るようになり、 和気藹々とした雰囲気が流れ始めた。 「ごめんなさい、みんな楽しそうだったから、邪魔しないようにって思ってたの…。友達いないから、どうしらいいか分からなくて…」 「「大丈夫だよ」」 「…あ、りがと。零くんに、玲くん。それに、梓先輩。これから宜しくお願いします」 「「こちらこそ」」 「うん。宜しくね〜」 こうして、双子ちゃんと姫ちゃんは仲の良い友達になった。それはもう仲が良くて俺も蛍も、友達だと分かりながら嫉妬するほどに……。

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