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遊園地デート 1
蛍side
あぁ…可愛い……。天使やわ…。珍しくはしゃいでいる雪を見ながらそんなことを思う。
「ねぇねぇ、蛍くんっ!あれ乗ってみたい!」
そう言って、雪が指差した先にあったのは…、ジェットコースター。それも、かなりの高さがある。正直に言うと、苦手だ。
「ゆ、雪。あれ乗るのか…?」
「だめぇ?僕、遊園地に来るの初めてだから、よく分からないけど、あれ楽しそうだよ?」
「そっか。なら、並ぶか」
俺は、雪のためならと覚悟を決めて、ジェットコースターに乗ることにした。
やばい、吐くっ‼︎‼︎
ジェットコースターの落ちる時の感じとか、フワッとする浮遊感、内臓が動かされるような気持ち悪さが嫌いなのだ……。
「……」
「…」
雪もダメだったのか、頑張って耐えているような感じが伝わってくる…。
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