35 / 44

遊園地デート 1

蛍side あぁ…可愛い……。天使やわ…。珍しくはしゃいでいる雪を見ながらそんなことを思う。 「ねぇねぇ、蛍くんっ!あれ乗ってみたい!」 そう言って、雪が指差した先にあったのは…、ジェットコースター。それも、かなりの高さがある。正直に言うと、苦手だ。 「ゆ、雪。あれ乗るのか…?」 「だめぇ?僕、遊園地に来るの初めてだから、よく分からないけど、あれ楽しそうだよ?」 「そっか。なら、並ぶか」 俺は、雪のためならと覚悟を決めて、ジェットコースターに乗ることにした。 やばい、吐くっ‼︎‼︎ ジェットコースターの落ちる時の感じとか、フワッとする浮遊感、内臓が動かされるような気持ち悪さが嫌いなのだ……。 「……」 「…」 雪もダメだったのか、頑張って耐えているような感じが伝わってくる…。

ともだちにシェアしよう!