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3-1:午後0時のノイズ (7)

「ありがとうございましたー」 遠ざかっていく三人分の背中を見送りながら、彼らの言葉を反芻する。 ネオ株の人たちは、ことさら飲み二ケーションに積極的だ。 昼休みに夜の店を相談しているのをよく耳にする。 理由は歓迎会、送別会、同期会といかにも会社員らしいものから、なんとか部長被害者の会、なんていうのもある。 神崎さんも時折、今夜はどうだなんて声をかけられているのを見たことがあるけれど、必ず断っていた。 特に俺と夜を一緒に過ごすようになってからは「予定がある」とはっきりそう言って断っていたのに。 なんで明日は行くんだろう。 それに、俺は何も聞いていない。 毎晩のクッキングタイムは約束しているわけじゃないけれど、もうとっくに暗黙の了解かと思っていた。 神崎さんは分かっているんだろうか。 明日飲み会に参加するということは、その夜は俺に会えなくなるということに。 行くと決める前に教えてほしかったなんて思ってしまうのは、ずうずうしいんだろうか。 何も話してくれない神崎さん。 俺を全力で拒む神崎さん。 なんだか、本当に見えないラインが引かれているみたいだ。 遠いなあ。 神崎さんがーー遠い。

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