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4ー4:午後10時のハッピーバースデー (3)

「んっ……」 柔らかく膨らんだ胸の突起をやんわりと摘むと、理人さんの鼻から甘い息が漏れた。 ぎゅっと重なったまつ毛が、ふるふると震えている。 「やっ……そこ、はっ……あっ……んんっ」 嬌声に合わせて弾力を増す突起を口に含んで、舌で転がす。 時折歯を立てると、腰が小さく跳ねた。 俺の脚の間で、理人さんの太ももがもじもじと擦れ合っている。 自分の中心がどんどん熱を持っていくのを感じた。 理人さんの啼き声が耳に届くたびに、今まで感じたことのない何かがゾクゾクと背中を駆け上がり、俺の情欲を激しく掻き立ててくる。 気を抜いたら、欲望のまますぐにでも抱いてしまいそうだ。 「ま、待って、佐藤くん!」 ジーンズに手をかけると、理人さんが上半身を起こした。 必死に視線でなにかを訴えてくる理人さんをチラリと見てから、ゆっくりとジッパーを下ろす。 下着と肌の間に手を忍ばせると、蒸れた空気がまとわりついてきた。 「っ!で、電気っ……」 「消しません」 「でもっ、は、恥ずかしっ……あ、あ、あっ」 「大丈夫。すぐ気にならなくなります」 「んんっ……!」 明かりの下に引っ張り出した理人さんのそれは、すでに上を向き始めていた。 右手で包み込み動かすと、だんだん固くなってくる。 「ふっ……ぅ、ん……っ」 先端を親指で弾くと、ぷるり、と震え、透明な雫を垂らした。 溢れてくる滴りが俺の手を潤し、淫らな音をたて始める。 「あっあっあっ……!」 俺の手の動きに合わせて、トロトロの雫がどんどん溢れ出てくる。 滑らかになった接着面が立てるぬちゃぬちゃという音が、俺の加虐心をじわじわと刺激してくる。 今すぐにでもかき抱いてしまいたい。 本能が欲するままに、理人さんを俺のものにしてしまいたい。 そんな衝動が、なけなしの俺の理性を激しく揺さぶってくる。 「佐藤くん……!」 長い指が、唐突に俺の手首を捕らえた。

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