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第5話
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……ん?
まだ夜中だよなぁ……
なんだろう……重……
身体が重い……
重くて動かない……
?
そして何やら不思議な視線を感じる。
誰かに見られているような……
……俺の部屋に誰かいるのか?
ってこれってもしかして……金縛り?
やばいっ!
金縛り初体験!!?
っていや……マジで身体動かないんだけど!
「……ん」
身動きの取れない状態に焦り、目を開けようと試みるけれど、視界は真っ暗で目を開けているのかもどうかもわからない。
でも、誰かいる……それはわかる。
爽良?……じゃない。
父さん?母さん?でもない!
じゃあお化け?……変質者?
どっちも!どっちも嫌だけど!!
俺しかいないはずのこの部屋で、それがもそりと動く気配を感じた。
……
っていうか!
超!至近距離じゃないですか!?
ジィっと射るような視線と、自分以外の体温が布団越しにジワリと伝わってくる。
そいつは俺の上に覆いかぶさり、そのまま動かない。
サラリサラリと何かが頬にかかるのはそいつの髪の毛だろうか。
こ、怖いんですけど……!早くどこか行って!
消えてくれー!!
ぎゅっと目をつぶり必死に恐怖から逃れようとするけれど、一向にそいつは消えてくれない。
全身に力を込めて金縛りを解こうと試みる。
……
……
ぜ、全然駄目っ!!
しかし俺の頬に何か温かいものが触れたその時。
急にふっと身体が軽くなり、苦しかった呼吸も楽になるのが分かった。
動く!
布団越しにそいつを思い切り突飛ばし、ベッドの上に起き上がると、急にこちらが動いたことに驚いたのか相手がひるんだように感じた。
暗闇でどういう奴か姿はわからないけれど、人だ!相手が凶器を持っているかも知れなかったのに、頭にきていてとりあえず一撃を食らわせてやりたくて、思い切り拳を振り上げる。
「っ!」
おっし!!
手ごたえあり!!
そのまま捕まえてやる!
そう思い照明のスイッチを押し、部屋の明かりをパチリと付けた。
え……
あれ?
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