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第6話

******** い、いない? どこに? 今確かにここにいたのに…… お化けではなかったと思う。 確かに相手を……あいつを殴った。 殴ったと思うんだけど…… その時だった。 コンコン コンコン 『夜分遅くにすみませーん』 「え」 『少々こちらをこの窓を開けてくださいませんでしょうか?あ、っていうか鍵開いてますね。失礼いたします。よっこいしょ」 「は……?」 「あぁ、酷い気分だ。お陰でお腹の中が空っぽです。しかしどういうことでしょうか、嬉しくて涙が出てきてしまいますね。……あああ!あなた様ですね……あぁ……ああぁあぁあ何ということでしょう!本当に光り輝いて見えます!とても……感動的な瞬間だ。生涯お目にかかれないのではないかと諦めておりましたが!あぁ大丈夫でございますよ。その光は一時的な目印みたいなものでしてってまぁその光はわたくしにしか見えないんですがね。それにわたくしめがあなた様の存在を確認いたしましたので、そのうちに消えてしまうのです」 ?? 突然現れた人物があまりにも自然で優雅であったために叫ぶタイミングを逃してしまった。 しかも目の前にあるスーツ?を着たおっさん?いや、お兄さん?はびっくりするくらい……イケメンだ。 え、何これ……どっきり? TVの撮影? 動画撮ってる? 「えと、だ誰です?あの何かの撮影とかですかね」 「さつえい?は、わかりかねますが、わたくしのことはルースとお呼びくださいませ」 「る、ルースさん……ですか。あのあなた何者ですか?って……今窓から入ってきましたよね?窓って窓ですよ。ここ二階だし。あ、明らかに不法侵入ですよね……えっとえっと……どどどうしようけ、警察!」 「どうか落ち着いてください。わたくし怪しそうですが、怪しいものではございません。しかしながら窓からの侵入は確かにあり得ないことでございます。どうかお許しください。一刻も早くこちらへ向かえねばと気が焦り、なんとういう醜態。どうかどうかお許しを」 !! え!え!何これ何この人!? なんで土下座してるの!?え!シワ!スーツ!皺になるからっ! ひえぇ!!

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