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第22話

わぁ…… なんて……綺麗なんだろう。 ブルーの瞳は水面の様にキラキラと輝いていてまるで清らかな水のようだ。 澄んだ青い海と言うよりも、透明度の高い湧水…… それとサラサラしていたのが、髪の毛だったということがわかり、気になっていた謎が解けた気がした。 何色って言うんだろう…… ピンク? 白? どこかで見たような色だけど……えーと…… ああぁ…… あったあった…… あれ……だ…… 思い当たるものが見つかり、嬉しくてうっとりと笑ってしまった。 …… ……キレイ……だ…… そう思いながら、意識が遠のいていく…… 不思議な…… 感覚…… っ!! かと思ったら急に肺に酸素が補給され、遠退いていた意識が戻ってきた。 そ、そうだ…… 俺って今首を絞められていたんだ。 思い切り咳き込んで我に返る。 「けほけっほ……!何……する……」 「……お前気持ち悪い……何笑ってんだよ」 「……え。あ、……君の髪がさ、綺麗だなって思って。凄い長いね。俺初めてみたよ、こんな綺麗な髪の人」 「は」 目の前で心底嫌そうな顔をして俺のことを見ている人物をまじまじと見た。 一言で言うと、スゲー綺麗。 形の整った顔は透き通るような白い肌をしているし、金の装飾をあしらった黒のハイネックがまた良く似合っている。 まるでお姫様みたいだと思った。 「……よかった。動けるんだね。何か俺、悪いことしたかな……」 いきなり首を絞められるなんて普段ならあり得ないことだ。 マリーからの反応はない。 ただ食い入るように俺を見つめて固まったままだ。 こんな綺麗な人に見つめられると何かドキドキしてくるな。 でも明らかに嫌がられている気がするんだけどルースさん? 「な、何かお邪魔してゴメン。えっと俺帰るんでゆっくり寝て下さい」 思い切りベッドの上にいることを思い出して、素早く下りようとしたけれど、何故か凄い力で引っ張られ再び押し倒されてしまった。 え、見かけによらず凄い力。 「なんでおりんだよ」 「え、なんでってここ君が使ってるベッドじゃん」 「ここにいろ」 「は?」 「殺さないでいてやる。だからここにいろ」 「へ?」 「……この間お前に殴られたから、そのお礼に殺してやろうと思っていた」 え? なぐ…… 殴ったか俺? あ、 殴った……かも……

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