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第24話
……
あれ?
ここ……どこだ?
えーと……
寝起きで頭がボーっとしていたけれど、徐々に記憶が甦ってくる。
ふかふかの広いベッドは明らかに俺のベッドではない。
寝心地最高……
そこでポツンと一人で寝ていた俺……
えーと……このベッドの主は?あの変な化け物でマリーって言う奴。
なんで俺ここで寝てるんだっけ?
「お目覚めですか?才様」
「え」
声がする方に視線をやると、ルースが椅子に座ってこちらを見ていた。
「ルースさんここはえっと」
「ルース、ですよ。才様」
「はい、ルース……ここってマリーの部屋でしたっけ」
「はい、左様でございます。……まずは才様、あの時は御側にいることができず大変申し訳ございませんでした。マリー様の命令には背けず退席せざるを得なかったのです」
「あぁ、大丈夫です。それより俺どれくらい寝ちゃったのかな。もう家に帰らないと」
「……大した時間ではございませんよ。それよりもお腹は空いてないですか?お口に合うかどうかはわかりませんが、食事をご用意致しましたので」
少し離れたテーブルの上には1人分の食事が用意されていて、そこからいい匂いが漂ってくる。
そういえばお腹空いているかも……
お言葉に甘えて椅子に座り不思議な食事を頂いた。パンっぽいこのパン美味しい……
「食事の後は風呂を用意してありますので、どうぞサッパリしてくださいね」
にこにこと微笑むルースは終始ご機嫌で、カップにお茶を注いでくれる。
なんでこんなにご機嫌なんだろう?
「ルース……どうしたの?何かいいことでもあった?」
「勿論ですとも!こうして才様が生きていらっしゃるという事実!これこそが希望そのものでございます!」
……
はい?
「あの時、才様をお連れした際、マリー様は本気でお怒りでしたのでもはやここまでかと思ったのですが、何がどうしたのかやはり運命の赤い糸なんでしょうかね?マリー様は才様のことを殺めることなく生かされた。こ、この事実があるだけでもうこのルース……十分幸せでございます」
「……へ、へぇ」
「それに何とその日のうちに寝屋を共にするとはなんてラブラブなのでしょうか!マリー様もすっかり具合も良くなられ、ただ今溜まった公務におわれておりますので、今の時間はわたくし目が才様のお傍に」
……はぁあああ??
ら、ラブラブ?
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