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第33話
「そういう格好は好みじゃないけど、そそられた……不思議だな」
お膝元抱っこされたまま胸を弄られ、その手が脇腹……腹へとおりてくる。
太ももに優しく触れられると、くすぐったいのと恥ずかしいのとで耐えられずマリーの胸に顔を擦り付けた。
な、なんだよこれ……ざわざわするんだけどどうしよう。
「才、顔を見せろ」
「……む、無理……マリーそれ、やめて」
「なんで」
「ざ、ざわざわしてくるからぁ……」
泣きたくなるくらい恥ずかしい!
だから感じたままをマリーに伝えた。
マリーが俺の顎を指先ですくいあげるから半泣きの顔が晒される。
マリーの顔がすぐそこにあるから恥ずかしくて直視できない。
「……へぇ……まだ何もしてないのに感じてる?何で泣いてるんだ。顔真っ赤だぞ……もしかしてこういうのされるの才はじめて?」
「はじめてって……こんな風に身体を触られるなんてあるわけないだろ!」
「……ってことはそうか」
?
急に抱きしめる力が強くなった……
マリーの匂いっていい匂いだぁと思っていたらそのまま重なるようにベッドに倒れこんでしまった。
「わ」
「まだ経験ないとはね。これは……楽しみだ」
「!」
「どこまでできるかなぁ」
覆いかぶさるマリーが笑う。
笑いながら俺の首筋に顔を埋め唇を這わせてきた。
マリーの膝が俺の脚の間に入ってきて、逃れようと思っても頭の上にある大きな枕が邪魔をしてどうにもならなかった。
っていうか力に差があってかなわない!
マリーの手が俺の身体を這いまわり、臀部を揉まれる。
チュという音をたてながらマリーの唇が舌が首から鎖骨、胸を舐めまわし胸の先に吸い付く。
「……っ!!!っ!」
ビクっと身体が跳ねた。
感じたことのない感覚が身体を走り余裕をなくしていく。
なんで、なんで……こんなこと……
「や、……やだ……っ嫌だぁ……!」
情けないくらい掠れた声がでる……
ダサいなぁ……俺。
でもでも怖い……
身体が触られるたびにおかしくなりそうで……
こんなことをするマリーが怖く感じてしまった。
ぐす……
ぐすっ……ひっく……
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