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第52話
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知りたいけど、会いたいけどマリーは俺のことなんてもう顔も見たくないはず。
……思い切り嫌われたと思う。
結局運命の相手とか言われても、こうなったら仕方がない。
縁がなかったってことだよなぁ。
だってマリーの自室での自分のしたこと、客観的にみたらそりゃ勘違いされて当然だ。
自分の部屋のソファーで、俺が上半身裸で男の上に馬乗りになってるんだもの……
ぶちギレて、嫌われて当然だよな。
……
……あんな姿見られてしまって。
恥ずかしいし……最低だぁ………
完全に誤解だし誤解だけど謝りたい。
「あーーーーーー!」
扉は俺には開けられないからマリーに会いたくても会えない。
ルースもいつ来るかわからないし……
それに少し怖いんだ。
……あの血……
ヴァーノンさんの血がマリーの身体についていた。
あの光景はかなり衝撃的で、脳裏に焼きついて離れない。
もしかしたら自分もああなるんじゃ……そう思うと震えてしまう。
だけど……ルースが言ってた。
マリーを信じてあげてって……
……怖いけど、マリーのことは嫌いになれない。だってあんなに綺麗なんだもの。
綺麗って……理由が不純かな?
だけどあんな素敵なキラキラした瞳初めて見たし。
あんな綺麗な瞳の人に悪い人はいないって思った。
初めてマリーを見た時、俺は見とれていたんだ。
透き通るような綺麗な瞳に髪に……
「会いたいなぁ……」
会いたい。
マリーと沢山話がしたい。
まずは謝ってから、大事なことからどうでもいいことまでいっぱいいっぱい。
スマホがあればいいけど、向こうは持ってないしなぁ……
あ、でもスマホじゃなくて直接会って話したい。
それでマリーの髪に触ってじゃれたいなぁ~
引っ張ってみたらマリーはどんな顔するかな。
はは……
はは……
「……」
あぁ……
こんなにもマリーに会いたいって思うなんておかしいだろ。
迷惑だよね……
ごめん、マリー。
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