77 / 88
第77話
マリー
才の身体の変化は、見た目には何も変わらない。
それでも才の身体の内側では妊娠できるよう大改革が着々と進行しているようで、食欲も性欲も旺盛になるようだ。
これは願ったりかなったりで俺からしたら歓喜しかない。
朝でも昼でも夜でもお構いなしに才の身体は疼くらしい。
発症するこれといった原因はないと思っていたけれど、最近どうやらわかってきたことがある。
どうやら才がセックスをしたことを思い返してみたり、ドキドキするとスイッチが入ってしまうようだった。
マジでこの副作用に感謝だ。
発症して数日は一日に何回もという体力勝負のセックス。
才の体力が尽きるまでやった。
才は起きるとお腹が空くらしく、食事をする回数も増え、良く食べるわりに体系に変化はなく、回復も早く感じられた。
発作は徐々に落ち着いてきてはいるけれど、しない日は今のところない。
いつも才が申し訳なさそうに俺に抱き着いてくるのが発狂しそうになるくらい嬉しい。
超可愛い!
本当に可愛い!!
会議中にルースから才の情報が入ってくることもある。
会議が終わるのをソワソワしながら待っているなんて聞いたら会議どころではない。
会議を打ち切ってアホ顔の部下を放置して愛しい才の元へ向かう。
待てずに自己処理をしていたときもあるけれど、それでは発作は治まらず乱れ泣いていた時もあった。
顔を赤らめ瞳を潤ませて縋るように俺を求める姿はもう俺の心を離さない。
こいつにだけこの俺が跪き、脚先にキスをし奉仕する。
才の心が身体が十分満たされるように尽くす。
それは俺だけに与えられた特権だ。
「お腹もいっぱいになったし、どうする?」
そう言いながら才の手の平を指先で優しく攻める。まるで違う部分を撫でるようにゆっくりと……
「……このあとのんびりここでお昼寝しようと思ったのに……」
「……じゃ、昼寝の前にここでする?」
「!!し、しない!!」
ともだちにシェアしよう!