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夜、ラブホ。
「あああッッぎもぢぃッッぎもぢぃぃぃぃーーーーッッ!!」
授業中にメールしていた相手の中年リーマンセフレからバックですぱんすぱん攻められて、まっぱの冬森、ぎゅぅぅぅっと安っぽいシーツを握りしめた。
褐色肌を隅々まで汗で濡らし、開放的な股間をヤラシイおつゆでびちょびちょに濡らしきって、自分も熱心に腰を振る。
ヒクつく肉孔にえげつないロングストロークで抽挿される熟年ペニスとの摩擦感に下半身を熱く火照らせる。
掴まれた腰を前後に揺さぶられながら巧みな強弱つきでズコバコされると嬌声も上げられずに喉奥で呻吟し、シーツにかじりついた。
「んぐーーーーーッんっぐぅぅぅうーーーーーーッ!」
午前中、休み時間の教室。
「あのな、どうしていつもこっちを向いて寝るんだ」
「は?」
「窓際なんだから、窓の方を向いて寝ればいい。時々気になる」
「はぁー? お前、俺の寝顔に見惚れてんのかよ、天音?」
前席に座る生徒の迷惑も知らずに両腕を思いきり伸ばして机にうつ伏せていた冬森、ニヤニヤしながらそう言えば、天音はため息をついてトイレへ。
冬森は隣席に置かれてあった文庫本を無造作に拾い上げ、ぺらぺらページを捲り、文字の羅列に拒否反応を起こし、またばさりと無造作に机に放り投げた。
天音の姿が後方の扉口に現れると。
これじゃーあんまりかと思い、慌てて、文庫本をきちんと机の上に戻し直した。
「しおりがない」
「あ、こんなとこに落ちてんじゃーん、天音ってぬけてるーうけるー」
「……」
三限目の数学を終えてお次は体育。
やましい痕が胸元に点々とある冬森は窓際に正面を向けてジャージにもぞもぞ着替えた。
カーテン全開、風が強いからと閉ざされた窓。
隣席で濃紺のセーターを脱ごうとしている天音の姿がぼんやり写し出されていた。
お、そのぱんつユニ○ロかー、ママじゃなくて自分で買ってそー、だって合ってんだもん、地味カラー。
じろじろ窓に写るクラスメートを眺めていたら。
目が合った。
「あのな、何を見てるか聞いていいか」
「んー? 俺な、十月の空を見てたわ」
「……何気に詩的だな」
「はっはぁっはっはっはあっ」
ずるりと剥けて成熟しきった熱い硬いペニスに何度も激しく貫かれて冬森はぎゅうっと拳を握る。
すでに中出しされて精液浸しな尻奥を、さらに引っ掻き回されるように荒々しく貫き突かれて、あっという間に下顎が唾液塗れになった。
「は……っあう……あ……っあ……っ」
火照りきった褐色の体をネコ科の肉食獣さながらにしならせて喘ぐ冬森だったが。
あれ。
俺、今、誰とシてんだっけ。
今、何時だっけ。
ここ、どこだっけ。
「ああっ、冬森くん……!」
あ、おっさんリーマンだったか。
なんか考え事してたみてー。
それにはまり過ぎて一瞬記憶喪失状態だったわ。
まー、セックスしてんのだけはわかってっけど。
だけど何考えてたのかも忘れたっていう、俺、まじあほ。
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