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7-パラレル番外編-学園ホラーゲーム【冬森が】考察
●冬森(`^´)
えろあほ褐色男子
元ヤリチンビッチ
学園ホラゲなら一番目に死亡
●春海( ̄xヾ)
一番まともな常識人
カーディガン
学園ホラゲなら唯一の生き残り
●夏川(゚▽゚*)
腹黒
ベスト
学園ホラゲなら発狂死亡
●秋村(□_□*+゚ *☆)
イケメン眼鏡男子
ブレザー
学園ホラゲなら春海をかばって死亡
●天音(□_□)
長身黒髪文系眼鏡男子
DT
セーター
学園ホラゲなら生き残ると見せかけて一番ぐろく死亡
でもひょんなことから生き返る
●村雨先生(◎_◎)
のほほん教師
既婚者
学園ホラゲならラスボス
■以下、残酷描写、やや注意
冬「うっわぁぁぁぁぁーーー!」
春「冬森がいねぇ」
秋「春海は僕が死んでも守ります」
夏「みんな死んじゃえ♪」
天「全員で生き残る道を」
村「みんなイイコ達だったね」
放課後、学校。
窓の外に広がる闇。
夜というには昏 すぎる深い不快な闇。
ーー教室ーー
春「冬森がいねぇ」
秋「ついさっきまで一緒だったのに」
夏「もうやだ……なんで出られねーの、これ、いわゆるループってやつ?」
ーー渡り廊下ーー
天「!!」
昏闇 が窓の外を支配する校内を一人彷徨っていた天音はそれを見つけて息を呑んだ。
確か……あれは冬森だ。
正確に言うならば……冬森、だった。
クラスは同じだがろくに会話もしたことのない、よく知らない、クラスメート。
どうしてこんな酷い死に方を。
天「冬森……もう少し俺が早くここに来ていたら……俺はお前を助けられたか?」
着ていたセーターを脱いだ天音、廊下の隅にあった、冬森だったものに、二つに分けられたからだに、そっとかけた。
天「さようなら、冬森」
ーー生徒用玄関ーー
春「あ……お前、天音か?」
秋「君、この状況わかりますか? 僕達は全員意識を失っていて、気が付いたら学校の外がこんなことに……」
天「俺も同じだ」
夏「ねー、天音ー、冬森見なかった?」
天「ッ……」
春「……天音、どうした?」
秋「冬森、見かけたんですか?」
天「冬森は……、……」
春「なんだよ?」
ーー渡り廊下ーー
春「!!!!」
秋「そんな……まさか……」
夏「やだやだやだやだ、うそでしょ、うそうそうそ、やだやだやだやだ」
それを見て立ち竦む春夏秋。
天音だけは彼らと違う表情を。
天「……なくなってる」
春「え?」
二つあったものが、一つになってしまっている。
春「は?」
秋「そんな、一体、誰が」
天「わからない、でも、俺が見たときはちゃんと頭もーーー」
夏「ね、ねぇ、ねぇねぇねぇねぇ、あれほんとに冬森? だってないじゃん、上、ないじゃん、顔わかんないじゃん、違う人なんじゃない? でしょ? ね、ぇ、春海ぃ、秋村ぁ……」
現実を直視できない夏川に春海と秋村は首を左右に振る。
春「……あれは冬森だ」
秋「わかっているはずです、夏川」
夏「うそ、だ……やだ……やだやだやだやだやだ」
そうして暴走した夏川が単独行動に。
天音は一人はぐれてしまい。
春海と秋村は何とか元の世界へ、日常へ、人間の温もりが残る学校へ戻ろうとする。
ただどこまでも冷ややかな校内。
一人の教師が笑う。
村「やっと手に入れたよ、冬森君?」
ーー屋上ーー
天「……ッ! 村雨先生、何を、抱いて……」
村「かわいいでしょう、お人形みたいで」
村「この裏世界は先生がつくりあげたんだ。悪魔の血を引いてるからね、嘘みたいだけど、本当の話。だからこの裏世界では誰も先生に逆らえないし。逃げられないよ?」
天音、死亡。
そして、再び、目覚める。
ーー教室ーー
天「……俺は村雨先生に殺されたんじゃあ」
冬「よぉ、天音」
天「……冬森?」
冬「セーター、さんきゅー。あったけーわ、これ」
天音のセーターをあかくよごれた制服上に纏った冬森。
天「……」
冬「嬉しかったわ、よく知らねぇ俺のこと、弔ってくれて」
天「……冬森」
ーー体育館ーー
春「……秋村?」
春海の腕の中で動かなくなった秋村。
どんどんあかくよごれていく制服。
秋村、死亡。
春「……秋村」
村「みんなイイコ達だったね」
春「……ンで、こんな……」
村「好きだから。つがいをバラバラにするのが。あと彼を手に入れたかったんだ」
村雨はそう言って腕の中にすっぽりおさまった冬森にキスをする。
ーー美術室ーー
夏「むり……冬森がもうどこにもいないなんて、俺、むり」
夏川、笑いながら、一人死亡。
ーー学校ーー
気が付けば春海と天音は元の学校に戻っていた。
でも元通りの日常は、もう、二度と戻らない。
「村雨先生? 誰、それ?」
誰に聞いても同じ答え。
それとも、ここは、本当に元の世界なのか?
また違う世界なのでは?
春「……」
授業中のAクラス、たった一つの空席に目を奪われる春海。
腕の中で息絶えた秋村の最期の息遣いを思い出して、泣いた。
冬「天音ー」
天「……冬森」
校内の男子トイレ、鏡に写った、自分の真後ろで笑う冬森に天音もまた笑いかける。
しかし振り返っても、
そこには、
もう、
誰も、
いない。
ーーもうひとつの学校ーー
村「冬森君、永遠にずっと一緒だよ」
ーー独白ーー
俺は死んだ。
殺された。
まだ十代なのにな。
まだしたいこと、けっこー、あったんだけどな。
『冬森君、ずっと先生と一緒にいよう?』
あのクソ担任に体の一部を攫われて、俺、死んだのに、まだ此処にいる。
どこに行けばいいのかよくわかんねー。
そういえば夏川が泣いてた気がする。
そういえば春海と秋村もいた気がする。
そういえば天音が……。
そうだ、あいつ、天音だ。
同じクラスでろくにしゃべったことねー、眼鏡かけた、黒髪の、あいつ。
天音は血だらけの俺にセーターをかけてくれた。
『もう少し俺が早くここに来ていたなら……俺はお前を助けられたか?』
優しい奴だったんだな、お前って。
天音が死んでる。
俺のときよりもひどい。
いっぱい分かれてしまっている。
かわいそーだ。
俺はくそあほだったから、誰が傷つこーと平気な奴だったから。
でも天音は違うだろ。
優しくて、優しくて、優しくて。
「天音……」
ばらばらになってしまった天音を一つ、一つ、パズルを完成させるみたいに、パーツを繋げていく。
元に戻りますよーに。
七夕の短冊に願い事を書くみたいに、そんなことを頭んなかで繰り返しながら。
天音が生き返りますよーに。
天音が元の世界に戻りますよーに。
……天音が俺のこと忘れませんよーに。
「忘れないよ、冬森」
鏡越しに笑いかけられて、俺は、天音に触りたかったけど。
この手は永遠に天音には届かない。
……おばけになっても涙って出るんだな。
■おまけ/学園ゾンビホラーゲーム【冬森が】考察
◆もしも夏川がゾンビ化したら
夏ゾンビ「冬森ぃぃぃぃぃぃぃぃぃい」
冬「ひー!勘弁してくれー!」
秋「冬森が狙われている間に逃げましょう、春海」
春「……冬森、悪ぃ!!」
冬「俺を生贄にすんじゃねーー!!」
◆もしも村雨がゾンビ化したら
村雨ゾンビ「冬森くぅぅぅぅぅぅん」
冬「うわーまたこのパターンかよ!!」
秋「この隙に逃げましょう、春海」
春「だな」
夏「冬森の分も頑張って生きるからねー!!」
冬「ばっばかやろ……ッ」
◆もしも春海がゾンビ化したら
春ゾンビ「ウーーー……」
秋「お腹を空かせて、春海、可哀想に……(ヨシヨシ)冬森、食べられてやってくれません?」
冬「なんでやねん!!」
◆もしも秋村がゾンビ化したら
秋ゾンビ「ハ…………ル……ミ」
春「……秋村、腹へったんだな……なぁ、冬森、」
冬「お断りします(キッパリ)」
◆もしも天音がゾンビ化したら
冬「俺のこと食っていーぞ、天音」
ずっといっしょにいよーな。
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