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「き、きて、もっと、天音ッ、なか、なか、きてッ」 魘されるみたいに冬森が願えば、天音はぎりっと奥歯を噛み締め、こめかみに汗を滲ませて、また力を込めた。 内壁を押し上げ、肉膜を掻き分け、脈動するペニスがみちみちと突き進んでくる。 冬森は天音に爪を立てた。 涙が勝手にぼろぼろ出てくる。 よだれも止まらない。 「あぁぁ……うぅうぅぅ……っ」 「ッ、ふゆ、も、り……」 「い、いれてッ、ぜんぶッ、天音の、ぜんぶ……ッ」 初めての感覚に襲われているのは冬森だけじゃない、天音だって同じだった。 容赦ない締めつけにビクビクと痙攣する純潔ペニス。 動くのがつらい。 動かないのもつらい。 「は……ぁ……ッ」 こめかみから頤へと汗が滴り落ちる、着たままのセーターが暑いけれど脱ぐ余裕なんて今はない。 しんなり重たくなる黒髪。 今にもはち切れそうな下半身と心臓。 どうすればいいのかわからない。 「……冬森……ッ」 ただ名前を呼ぶことしか、できない。 「冬森……ふゆ、も、り……ッ」 「……ッ……天音、ぇ……お前、なんつー顔してんだ……」 喰っちゃいてーよ。 掠れた声でそう囁いて冬森は息苦しそうにしている天音に笑いかけた。 初めての彼を安心させるように。 「わ、りぃ……急がせた……すンげーよくって、つい……」 「……ふゆもり……」 「ん……焦んなくていーから……ほら、息止めてんじゃねーよ……深呼吸しろ? な……?」 冬森に言われた通り天音は深呼吸した。 一先ず止め処なく溢れていたよだれを拭って、冬森は、ちらりと下肢に視線をやった。 「ほら……お前の、はいってる」 「ッ……ッ……ッ」 「……どー? 童貞喪失、どんなかんじ……?」 「わから、な……ぜん、ぜん、わからない、冬森」 「……そ? でも、今のお前……すげーえろい顔してる……」 天音の顔を両手で挟み込んだ冬森は無防備だった唇にキスをした。 ほぼ制服を着たままの黒髪眼鏡男子の脇腹に絡まった褐色足。 ぐ、と力を入れて、もう少し奥へと導いてやる。 「は……ッ」 「ン……ほら、天音……」 「はぁ……っはぁ……っ」 「よくね……? 俺んなか……だめ? きつい? 抜く?」 苦しげな表情をやめない天音の髪を撫でて冬森は泣くように笑いかけた。 「なぁ、天音……」 冬森、冬森。 何もかもばらばらになりそうだ。 お前のなかで壊れそうだ。

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