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放課後、天音の部屋。
まだ夕方で帰ってきたばかりだった。
「我慢できねぇ」
冬森は制服着衣もそのままにベッドに天音を組み敷いた。
視聴覚室で本番には至らなかった月曜日から今日まで二人は全く性的交渉をシていなかった。
『じゃー金曜まで禁欲なー』
えろあほ冬森自らがそう提案してきたのだ。
『何か意味があるのか、それは』
『その方が燃えんだろ』
月曜日ぶりのキス。
久しぶりの唇の生感触。
あっという間にめろめろになる。
唇も口内も忙しげに舐め合って一段と濡れる。
とろとろ感満載のちゅーに自然と息を荒げる。
どちらも相手にしがみついて、薄目がちに見つめ合って、尋常じゃない興奮を共有していることに揃ってさらに興奮して。
「ッ……」
深々と唇を繋げたまま、冬森は天音の手をとり、自分の股間に押しつけた。
もう発情しきっている。
長い指に褐色指が絡まって、強めに撫でさせられて、掌に覚える素直な昂ぶり感に天音は律儀に下肢を痙攣させた。
「……お前、腰、ビクってさせた……ヤラシ」
とろとろキスを続けていた冬森、やっと離れた唇の狭間に唾液の糸を浅ましく滴らせ、はぁはぁ喘ぎ気味に、えろあほな笑みを。
「もう突っ込まれてーの?」
「そんな……つもりじゃ」
「あー、頭はそーでも体は欲しがってんのかもな」
自分も腰を揺らして天音の掌に恥ずかしげもなくごりごり押しつけながら、冬森は、ベッドに沈んだ天音を見つめた。
「俺のコレでお前の処女もらってもい?」
「……もう答えたはずだ、冬森」
「ちゃんと言え」
戸惑うように眉根を寄せた天音は発情真っ盛りな動物みたいに腰を振り続ける冬森を見返した。
「俺のこと欲しいって、言えよ、天音」
掌に擦りつけられているペニスが制服越しにどんどん硬くなっていく。
まだ触れられていない自分も、もう……。
「冬森になら……俺は……」
俺の全部を捧げてもいいと思ってる。
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