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すでにカタチを変えて硬くなっていた熱源にローションをたどたどしく馴染ませた。
ベッドの上でもうぐったりしている冬森の両足をもっと左右に開かせて。
時間をかけて指で柔らかくさせたお尻の穴に、ゆっくり、ゆっくり、ゆっくり。
「っっ……ふぅぅうぅ……っっ」
あ、きて、きてる、天音の、おれんなかに、ほんとにきて……。
すごく熱い。
どくん、どくん、してる。
天音の心臓がはいってきたみたい。
「ぅううぅぅうぅっっ」
「ッ、冬森……」
天音も、俺といっしょ、つらそ。
天音も初めてだから。
だから、うん、怖くない。
「あま、ね……っっ」
搾り上げられるような凄まじい閉塞感に脳髄が痺れ、呼吸を忘れがちだった天音は、深呼吸した。
噴き出す汗でまっくろ髪の先を湿らせつつ、薄目がちに、すぐ真下で瀕死の小動物さながらに痙攣している冬森を覗き込んだ。
「……冬森、痛いんだろう」
「ぃ……ッ痛くなぃぃ……ッ」
「嘘つかないで……一端、抜くから」
「ッッ、やっっ、だめっっ、ちんちん抜いちゃだめっっ」
自分のナカから去ろうとする素振りを見せた天音に冬森は思い切り爪を立てた。
「……おれの初めて……きもちいい……?」
それ以上先に進もうとはせず、容赦なく狭まる肉壁の狭間で一時停止していた天音は。
涙をぼろぼろ流しながら問いかけてきた冬森に、悶絶を押し殺し、安心させるように笑いかけた。
「死にそうなくらい気持ちいい、冬森」
実際、限界だった。
ろくに動くこともできずに、正にいっぱいいっぱい、噛みついてくるような締めつけにあっという間に上り詰めた天音は。
「あっ。天音ぇ……」
ずるりと冬森のナカから脱した次の瞬間、達したペニス。
「はぁ……ッッ」
短く吐息して褐色肌に粗相。
ビク、ビク、悶えて、先端から滴った白濁の糸。
大好きな眼鏡男子に処女を捧げて息も絶え絶えだったはずの冬森は。
天音が見せた絶頂に半開きの双眸で釘付けになっていた……。
日曜日。
「冬森、昨日の今日だし、無理して焦る必要は、」
午前中にやってきた冬森に開口一番「せっくすしよ」と言われ、天音が前屈みになって諭そうとすれば、その気満々だった唇に塞がれた唇。
ぺろっと下顎を舐められて赤面した天音に冬森はフンッと笑った。
「俺、昨日の夜、初めておなにーした」
「……」
「天音がイったの、思い出したら、ちんちんムズムズ止まんなくて。オカズにした」
「冬森、下品だ」
そう言う天音も昨晩は……なのだが。
ローションでぬるついたペニスが肉の壁を押し上げてナカへやってきた。
枕を腰の下に敷いてベッドに仰向けになっていた冬森は足先をぎゅっと丸め、天音は密かに歯を食い縛る。
昨日、上半身に服を着ていた二人だが今日は全て脱いでいた。
「あ、あ……昨日より、奥……っ奥、きてる……」
「冬森……もっといれても……大丈夫か」
天音に問われた冬森は嬉しそうにコクコク頷いた。
「天音ぇ……おれに、ちんちん、ぜんぶいれたい……? 奥まで、ぜんぶ……?」
「……俺の全部、冬森に捧げたい」
天音のペニスが冬森の最奥にコツンと行き当たった。
互いの呼吸がひしひしと伝わってくる。
下半身だけじゃなく、肌と肌も重ねてみたら、心音まで一つになったような気がした。
「ふーーッふーーッふーーッふーーッ」
口元を押さえた冬森の片手の隙間から甘い息遣いが洩れていた。
ぴくん、ぴくん、二人の狭間でぺにすが悶え、カウパーでぬるぬるになっていて。
深く深く繋がって心も体も気持ちよさそうにしている冬森。
胸を掻き毟りたくなるくらい堪らない天音。
半開きの双眸で自分に釘付けになっている冬森に天音はそっとキスした。
「天音ぇ……好き……」
「俺も。大好きだよ。冬森」
「天音、これ着てみて」
「これを買おうかと思ったんだが」
「げ。また黒かよ」
あくる日の週末、アウトレットモールへ遊びに……デートにやってきた二人。
「カーカー」
メンズ店で天音の服を選んでいた冬森は黒一点を手にしている眼鏡男子に対し、ふざけていつもの鳴き真似を。
すると。
「……カー……」
まさかの鳴き真似が返ってきた。
不覚にも店頭でガチキュンした小さな褐色男子は、とりあえず周囲も憚らずに眼鏡男子をだいしゅきホールドしておくのだった。
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