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23-パラレル番外編-冬森からみるくが

「おっぱい出たわ、俺」 冬の朝、教室にやってくるなり開口一番、冗談としか思えない言葉を発した冬森。 すでに机についていた天音および遊びにきていた春海と秋村は、下らない……という顔を、しかしきなこ豆乳を飲んでいた夏川はブハーーーーッと盛大に噴き出した。 「汚ねぇ、夏川」 「ままま、まじでっ、冬森っ、冬森のおっぱいからおっぱい!!??」 「まぁな」 セーターにブレザー、マフラーぐるぐる巻きのまま窓際の席に着いた冬森に夏川は嬉々として飛びついた。 「見せて! おっぱい見せて! 飲ませて!」 「は? ムリだし。今寒ぃし」 「みーーーせーーーてーーー!!てか飲ませて!!」 朝一から無意味なやり取りを見せられて春海と秋村は「朝イチから興醒めモンだな、秋村」「馬鹿馬鹿しくて涙が出そうです、春海」と肩を竦め合っている。 「ちょ、夏川もむな、ガチで出んだよ」 「冬森のおっぱいは公共物でしょ♪」 「は? 俺のおっぱいは天音限定に決まってンだろーが」 「……冬森……」 「天音、そこで感動しない」 「冬森ウィルスに毒されないでください、天音」 「俺をばい菌扱いすんじゃねぇ」 「じゃあ哺乳瓶に入れたのでいーから飲ませて!!」 もちろん天音は冬森からおっぱいが出るなんて信じちゃあいなかった。 「寒ぃッ死ぬッこれ死ぬッ」 午前中、体育授業のため校庭にやってきた2D生徒一同、寒空の下でぴゅーぴゅー吹き荒ぶ北風に皆が縮こまっていた。 「天音ッこれやばいやばいやばいッ」 一段と縮こまっている冬森は長身天音の背中にしがみついて必死で風を避けようとしていた。 「死ぬーーーーーッ」 ジャージにマフラーを巻いた冬森にがっしりしがみつかれて天音もある意味やばかった。 「あのな、冬森、もう少し離れてくれ」 「死ぬッ離れたら死ぬッ」 内心、ちょっとばっかし嬉しくなる。 「ンだよ、夏でも長袖着てるくせ、いざ冬本番になったら平気そうな顔しやがって、お前不感性かよ」 教師がやってくるまでの間、校庭の端でとても整列とは呼べないグチャグチャした集まりの中で天音は苦笑した。 「不感性じゃない。知ってるだろう」 「寒ぃ寒ぃ寒ぃ寒ぃ」 「あのな、冬森。朝、言っていたことだが」 「あ?」 「胸から、その、液体が」 「おっぱい?」 「……うん」 「まー見ないと信じてもらえねーよな、夏川は信じてたけどなー」 「……冗談だろう?」 「確かになー、そーいう冗談言いそうだもんなー、俺、生理が来ないの~、とか」 体育教師の姿が校庭に現れ、クラスメートが億劫そうに背の順に並び始め、断腸の思いで天音から離れる寸前に冬森は言った。 「ほんとだし。放課後、見せてやっから」 そして放課後。 天音の自宅アパートにて。 「ちょっと待ってろよ」 冬森はブレザーとマフラーを壁際に脱ぎ捨て、緩めたネクタイもそのままにセーターを捲り上げ、シャツのボタンを全開にした。 魅惑の褐色ぺちゃぱい、お目見え。 何故だか正座している天音の目の前で自らおっぱいモミモミを始めた。 ……何だか、とても。 「……ヤラシイ、冬森」 「ん? だって刺激しねぇと出てこねーし?」 それなりに肉付きのいい褐色男子が自ら胸を揉む様に天音はイケナイものでも見ているような気がしてきて、思わず目を逸らしそうになった。 でも逸らせない。 褐色恋人に釘付けになってしまう。 「あ……そろそろ……出っかも……出そ……」 「!」 天音は目を疑った。 胸の突端でぷくっと張り詰めた冬森の乳首に、じわり、白っぽいものが滲んできたではないか。 「冬森、乳首から何か出てる」 「だから……おっぱいだろ」 「そんな」 天音にまじまじと凝視されてえろあほ男子の冬森はムラムラしてきた。 ムラムラがまた良い効果を成したのか、じんわり滲んでいた程度が、タラタラ、溢れてきて。 「お……すげぇ出てきた……」 褐色肌にツゥゥゥゥ……と滴り出したおっぱいみるく。 胸にあてがわれていた褐色指も濡らすほどに。 タラタラ、タラタラ、あれよあれよという間に乳首から。 男の胸から母乳らしき液体が出てくるなんて、冬森、病気なんじゃ、すぐ病院に行くべきだ。 天音の理性はそう懸念する、その一方で。 褐色肌を濁す、さも濃厚そうなみるく、その倒錯的な光景に見入ってしまう。 美味しそう、なんて欲しがってしまう。 「天音、どうしよ……いっぱい出てきた」 「ふゆもり」 「なぁ、何とかしてくんねぇ……? 制服、みるく塗れになりそ……」 正座していた天音は膝を崩して冬森にさらに近づいた。 「……いいのか?」 「味見? いーぞ? 好きなだけ俺のみるく吸えよ、天音……?」 悩ましげに笑う冬森のお言葉に甘えて、天音は……褐色肌を伝う冬森みるくを一舐めしてみた。 「ん……味、どんな?」 「……甘い」 「マジかよ……おっぱいって甘いんだ」 大昔に飲んだであろう味など当然記憶にない二人はちょっと笑い合った。 「あ、あ、天音ッ、もっと、もっと吸って……!」 「ッ……冬森、止まらないんだが、大丈夫か、痛みとか違和感は、」 「んなモンねぇよッ、お前におっぱい吸われて、俺……ッただただきもちい……そんだけ……」 「……こっちも同じ味なんだろうか」 ビンビンにとんがった乳首から唇を離した天音は、もう片方の乳首にもゆっくり唇をかぶせ、そっと吸い上げてみた。 「んっんっ……でるっ……みるくでるぅ……っ」 「……同じ味がする」 「そりゃ、そーだろ……左右違ってたら怖ぇだろ」 「……わからない、そういうものなのか?」 「俺が知るかよ……てか、もっと吸って、コッチもすげぇ吸って、天音ぇ」 正直、甘みるくに胸焼けを催しつつあった天音だが。 おっぱいみるく褐色男子におねだりされてお断りできるわけがない。 お膝に座り込んだ冬森がビクビク痙攣するのを肌伝いに感じながら、ヨダレまで垂らして気持ちよさそうに喘いでいる褐色男子を上目遣いに見、優しく、丁寧に……。 「あうううっ……天音ぇ……コッチもぉ……コッチのみるくもでる……!」 眼鏡男子に恥ずかしげもなく股間をぐりぐり押しつけていた冬森はえろあほな笑みを。 「こっちのみるくも甘くなったか、味見して確かめてみろよ……?」 おっぱいみるく褐色男子、えろあほぶりにギラギラ磨きがかかって、いつにもまして天音を惑わすのだった……。

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