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ローションがふんだんに絡む天音の利き手がえろあほペニスの天辺を執拗に過剰愛撫する、つい先ほど射精したばかりの冬森にとっては痛痒い、悶絶極まりない責め苦に値した。
「あ゛ーーーー……っう゛ーーーー……っっ!!」
でもこの波を超えなければ潮噴きには到達できない。
ベッドで肢体を引き攣らせて身を捩じらせる冬森を天音は見つめていた。
上半身だけ裸になって、説明された通り、ローションでぬるぬるにした亀頭を集中的に苛んで、苛んで、苛みまくった。
「んあ゛あああ゛あっっっ」
びっくんびっくん、じれったそうに何度も腰を反らし、後ろ手にシーツをきつく掴んで、冬森は魘されるように身悶える。
全体的に発汗して湿り気を帯びた褐色肌。
えろあほペニスはガッチガチで、また、今にも射精しそうで。
その兆しが目につき始めると天音は言われていた通りに手を離す。
「っっっ……う゛ーーーー……ッッはあっ……あう゛ううう……ッッ」
苦しそうだ。
可哀想な気にさえなってくる。
でも止められない。
以前は、穏和な性格上、天音は夏川の挑発に乗ることなどなかった。
しかし冬森への愛情が前にもまして深まっていくにつれて、露骨な悪意に対する敵意も徐々に育ち、実はかなり苛立つようになっていた。
自分だけが知らない冬森をなくしたい。
みんなが知らない冬森を見つけたい。
冬森をぜんぶ知りたい。
「あっあああっ……天音ぇっ、はっ……はあ゛っ……!!」
「……冬森」
ジンジンゾクゾクする下半身にのた打ち回っていた冬森は涙で霞む目で天音を見上げた。
ぷ。
なんでお前がそんな顔してんだよ。
俺のチンコいじんの、きもちいーのかよ?
なぁ、天音……?
ローションが追加された。
しごかれるテンポがさらに加速した。
射精欲求の波が引いて、限界までぱんっぱんに膨れ上がった亀頭が、再び天音の長い骨張った五指にすっぽり包み込まれて。
ただただひたすら甘やかすように蹂躙される。
えろあほ男子は全身痙攣させて折れそうなくらい仰け反った。
「ん゛んん゛んん゛ん゛ッ゛ッッ゛ッ」
人生二度目の潮噴き、到達。
冬森は大量お潮を噴き上げた。
えらく勢いよく透明汁を噴出した。
模範的潮噴きに至った褐色えろあほ男子に天音はちょっと圧倒された。
ようやく嫉妬から我に返った。
傲慢な振舞だったと、罪悪感にまで駆られた。
「はーーーーッ!はーーーーッ!はーーーー……ッッ……はあッ……はーーーー……」
瀕死状態にも近い有様でベッドで一頻り悶えたのち、大量潮噴きを終えた冬森に、そっと寄り添う。
虚脱しかけている彼の額にはりついた髪を梳いて「冬森……ごめん」と謝った。
謝られた冬森はよだれ塗れの唇で苦笑した。
「ばーー……か……」
「苦しかっただろ」
「……天音ぇ……」
甘えてきた冬森にキスされて天音は目を閉じた。
「冬森……俺に……」
「……ん? なんか言ったか……?」
「俺に……まだ挿入したかったりする……の……か?」
「…………」
天音はガチで俺の嫁と再認識したえろあほ冬森。
「ん……ッ……ああ……ッ」
手触り抜群な黒髪に指先を突っ込んで好きなだけ掻き乱す。
眼鏡がずれ落ちるくらい、勢いをつけて、一番奥まで。
「なぁッ、天音ッ……俺のこども何人つくってくれんだよ……ッ?」
ローションを馴染ませた天音の後孔に夢中になる冬森のえろあほペニス。
仰向けにした全裸の眼鏡男子とぴったり重なった褐色男子。
「ッ……なに、ばかなこと……ッ」
いつにもまして色っぽく艶めく純和風まなこに、冬森は、ムラムラ滾りっぱなしで仕方がなかった。
「天音ぇ……ちゃんと答えろ」
「あッッッ」
えろあほペニスで窮屈極まりない最奥をグリグリ小突かれて天音は喉を反らした。
「なぁッ? 何人だよッ!?」
「い……っいっぱい……ッ」
いっぱい、って。
やべぇ、いきそ。
「ん……っじゃ、いっぱい、すンげぇいっぱい……っお前に射精 すからな……っ」
「あ、ッ、冬森……ッ待っ、ッ……ッ……!」
「っ……天音、天音ッ……天音……ぇッ!」
自分を連呼しながら無心になって律動する冬森を天音は抱きしめた。
「ッ……ふゆ、もり……冬森……」
クリスマスも。
その先も。
ずっと一緒にいてほしい、冬森。
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