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30-冬森が天音の告白にとけちゃうゾ

その日の朝から天音は様子がおかしかった。 「おはよ、冬森」 「おはようございます、冬森」 その日の朝、冬森が3D教室に入れば違うクラスの春海と秋村に出迎えられた。 「あれ、天音まだ来てねぇんだ、珍し」 「お前、それパンいくつ買ってんだよ、袋ぱんっぱんじゃねぇか」 「なにそれシャレかよ春海サン?」 「……」 「それ、前に天音も言ってたな。懐かし。つーか、パン、天音の分もあっから」 冬森の何てこたぁない言葉に、カーディガン姿の春海、ブレザーをきっちり着込んだ秋村、意味深に顔を見合わせた。 『冬森に潮噴きさせる』 昨日の放課後、いきなり教室を去って行った眼鏡男子と褐色男子のその後が気になっていた二人なわけで。 「えーゴホン」 「何だよ秋村、インフルかよ、あっち行けよ、俺にうつすんじゃねぇぞ」 「ゴホンっ」 「春海まで。ブチュブチュやり過ぎてどっちも風邪菌繁殖してんじゃねぇの」 察しの悪いあほ男子に二人は揃ってため息をついた。 セーターにブレザーにマフラーをグルグル巻きしたまま席に着いた冬森は首を傾げる。 「昨日、あの後どうだったんだよ、冬森」 「は?」 「天音が言っていたでしょう。君のことを」 「あー、あれ。そりゃー、」 「冬森」 ぴたっと口を閉ざした三人、気配なくいつの間にすぐそばまで歩み寄ってきていた天音をこぞって見上げた。 「おはよう」 夏でも長袖を着用しているのに、いざ寒い季節になればセーター一枚で平然と過ごしている天音は、スクバを机横に引っ掛けて朝のご挨拶を。 ご挨拶したかと思えば。 「冬森、ちょっといいか」 座っていた冬森の腕をとって立ち上がらせるとそのまま朝の騒がしい教室を出て行った。 まるで昨日のリプレイのような。 朝日が燦々と照る窓際に残された春海と秋村は再び顔を見合わせた。 「まさか今から、か?」 「潮噴き、ですか?」 「ンぅ、ン、ン、あま、ね……っ……?」

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