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檻の中の蜜月2
彰広は透の手首の戒めを解いた。
解放された腕をだらりと垂らし、透は揺さぶられ続けた。
「あ……あ……はぁ、やだ……ぁ……もぅ、も……」
虚ろな瞳で喘ぎ続ける透を、彰広は飽くことなく抱き続ける。
透の中でイキたい。
まるでマーキングするように、彰広は透の中に絶頂の証を出すのが好きだった。
孕みはしないが、体の奥から自分のモノにしたみたいで、暗い欲望が満たされるのだ。
律動が激しさを増し、終焉に向かって突き上げはじめた彰広に、透が目を見開き叫ぶように喘いだ。
「ぅあああッ! ア! ア……あっ……だめぇ……あ、あ、ヒィ」
汗と涙に濡れ、悩ましく眉根を寄せて。
閉じることのできない唇から唾液を垂らし、喘ぎ続ける。
「透……透………ッ!」
ハッハッと荒い呼吸を続けて、彰広は獣のように腰を振りたくる。
「………ッッ!!………あ!………あぁあ!」
透はまた空イキした。
連日、愛され続けた体は限界まで敏感になっている。
後ろでの絶頂を覚えてしまった透は、もう二度と女を抱けないだろう。
彰広が創り変えた体だ。
もう普通の家庭を築くなど不可能だ。
男のモノで激しく抱かれなくては、満足できないだろう。
彰広は喉で低く笑う。
─────俺のモノだ。
「………透ッッ!!」
「あぁあああッッ!!」
彰広は透の最奥に絶頂の証を放つ。
奥へ奥へと腰を押し付け、すべてを透のナカに注いだ。
「は………ハァ……ハァ……ッ」
荒い呼吸を繰り返しながら、彰広はゆっくりと透のナカから出てゆく。
そして衣服を脱ぎ、見事な裸体を晒した。
指一本動かせない様子の透に再び覆いかぶさり、唇を重ねた。
「ん、むぅ……あ、きひろ……」
「透、好きだ。愛してる」
透は素直に口付けに応えている。
そのことに彰広は歓喜した。
透が現状を不満に思っていることも、不安を感じていることも分かっている。
だが、もう引き返せない。
二度と帰す気も、手放す気も無い。
ぐずぐずに蕩けた透の後孔に、再び硬くなった雄を埋めていく。
「んぁあ……! ひ………あぁあ………」
透が少し痩せた体を身もだえさせる。
「………透」
透に何も考えさせないように。
彰広は暗い欲望を更に満たすように。
より濃厚に、二人は交わり続けた。
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