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執着心3

透が大学に進学して、彰広とは疎遠になった。 彰広と最後に会ったのは、成人式のときだったか………。 ずっと連絡をしなかったのは、透の中で彰広が特別だったからだ。 逆に単純な友人相手ならば、もう少しマメに連絡をとっただろう。 そうしなければ、繋がりが切れるからだ。 けれど彰広に対しては、ずっと繋がっているという感覚があった。 たとえ連絡をとっていなくても、会っていなくても、五年経とうが、十年経とうが、彰広との縁は切れることなど無いと。 恋愛感情ではなかったが、透にとって彰広は、当たり前の存在だった。 ………彰広は違ったのだろう。 七年ぶりに現れた彰広に、あの部屋に監禁された。 あれから全てが変わった。 内からも、外からも、透は彰広によって変えられてしまった。 しかも、あの時の彰広は解放した透と二度と会う気は無かったのだ。 どうして七年ぶりに会って、あんなことをしたんだ? グルグルと考え事をしていたら、寝室のドアをノックする音が聞こえた。

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