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第2話

そして、彼女と約束していた日。柄にもなく緊張していた。色々サプライズを用意しておいたから。気に入ってくれるだろうか?喜んでくれるだろうか?… しかし彼女から出た第一声は… 「別れよう」 「は?」 あまりにも唐突で意味がわからない… 「どういうこと?俺何かした?」 「ううん。私が他に好きな人ができた。クリスマスもその人と過ごすの」 「あ…そう…」 「今までありがとう。楽しかった。じゃあね」 … 驚きすぎてもう声も出なくて…とぼとぼと一人街を歩く 今日は少しだけ背伸びしてフランス料理店に予約して…そのあとはこれも少しだけ背伸びして予約したホテルに泊まって…そして…少し奮発して買ったプレゼントだって渡そうと…計画してたのに… 俺…バカだな…でもどちらもキャンセルできないから重たい足を引き摺りながら店へ向かった。 さて…一人でここまで来たはいいけれど… 「流石に入り辛い…」 かれこれ数十分ここにいて入れないでいる… 「もうすぐ予約の時間なのにな…」 「せんちゃん?どしたの?今日は彼女ちゃんとデートでしょ?」 そこにはいつもと違うきっちりしたスーツを身に纏った万里がいた。 「お前こそどした?その格好」 「あぁ。これ?父親のパーティーに呼ばれてたから。終わったからこれから帰るんだよ」 実は万里は結構いいとこの子。俺とは住む世界の違う人間なのだが何故か仲良くしてる 「えと…さっき振られちゃって」 へへへっと笑うと万里の方が苦しそうな顔をする 「んでここ予約してたんだけど流石に入り辛くてさ…でもキャンセルしたらキャンセル料のが高くついちゃうし…で。困ってるとこ」 「うーん…オッケー。俺でよければ付き合うよ」 正直心強い。だってこういうのこいつは慣れてるはずだから。 「俺ここのドレスコードに合わせて着替えてくるから」 「え?それではだめなの?」 「いや。だめじゃないけどせんちゃんが気まずいっしょ?」 「は?」 「まぁいいや。予約時間まであとどのくらい?」 「10分」 「…わかった。待ってて」 側にいた御付きの人に何か話してるけどここからじゃ聞き取れない。 「んじゃ。急いでいってくる。」 「あ…おう。わかった」 そして8分後… 「…せんちゃーん!お待たせ」 不安でうつ向いてるといつものアホみたいな声が俺を呼んだ…はずなんだけど…辺りを見渡しても万里はいない 「あれ?」 「せんちゃん!」 さっきからこちらを伺っていためちゃくちゃ可愛い子が近付いてきてトントンと肩を叩く 「へ?万里?」 「そだよぉ」 「すげぇ…」 やってきたのはそこらの女の子なんて比じゃない可愛すぎる子だった 「んじゃ入ろう。ほら!エスコートして?」 「わかった」 腕に捕まってもらい万里の細い腰を抱く。 うわぁ…彼女…あ…もう元カノか…それより細くねぇか?

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