4 / 100

第4話

「うわぁ!!凄い部屋だねぇ。大学生にしては頑張りすぎじゃない?」 「せっかくのクリスマスだしね。それにね…本当はプロポーズする予定だったの。付き合って五年でしょ?もう二十歳も越えて大学卒業したらって思ってたんだけどね」 「そっかぁ」 「まぁでも俺も普段から無理しすぎてたかも。あいつにはカッコよく思われたくて素の自分でいたことないしね。だから良かったんだと思う」 「まぁ。二十歳も越えたからって言っても22だしね。世間じゃまだまだ大人としては認められないでしょ。いいんじゃなぁい?」 「そうだな。…本当に…お前がいてくれて良かった…」 「ふふん…でしょ」 「せっかくだし飲みますか」 「はいはぁい!!」 「そういやぁ二人で飲むの初めてだな」 「そだねぇ。いつもみんな一緒だもんね。今日はとことん飲もー!!」 二人で酒盛りの開始。 万里は見た目と違ってザルだ…どんだけ飲んでも顔色一つ変えない。 俺はというと人並みくらいは飲めるのだが差して強いわけではない。 「ばーんりー」 「なぁに?」 「俺の何が悪かったんだろうなぁ」 「ん~?わかんない。でも女が見る目ないんだよ!」 「そうかぁ?またすぐ見付かるかなぁ?」 「大丈夫だよぉ!せんちゃんいい男だから。」 「今度は派手目な子選ぼうかなぁ?派手ででも一途なおっぱい大きい子いるかなぁ?」 「あははっ!!いるいる!!そこら辺に一杯いるよぉ!」 「あーあ!万里が女だったらいいのに…そこら辺の子なんかよりずっと…ずっと…可愛いし…いい子なのに…」 そこから俺の記憶はない。 気が付いたときはもう夜が明けていた。

ともだちにシェアしよう!