10 / 100

おまけ 3

「あ!!!チェックアウトの時間!!万里!万里!」 ああ…そういうことかぁ…心配性なせんちゃん…可愛い…激しく寝てると思ってる俺を揺さぶり起こそうとするから寝ぼけている演技に徹しようと思って口を開く 「んー…なぁに?」 「時間!!」 「んあ?ああ。大丈夫…連泊にしてもらって部屋変わったから」 「は?」 固まってる…少し覚醒したかな?そんな顔も可愛すぎ… 「ベッド…デカイ…」 「ん~…スイートに変更したぁ」 「は?え?俺そんなお金無い」 あぁ…もう!何なの?俺を悶え殺す気?… 「大丈夫ぅ…ここ俺のホテル…だから…」 でもあまりにも顔色が悪くなってきたから可哀想になってそう告げると今度は鳩が豆鉄砲食らったみたいな顔… 「は?」 「ん~…ホテル全般俺が管理してんの。俺がホテルの支配人なの」 秘密にしててごめんね。せんちゃんが大切な日を過ごすのにここを選んでくれたの嬉しかったから知らないふりしちゃった… 「え?」 あぁ…もう!…可愛いんだからぁ…まだ抱き締めていたいから大人しく俺に抱き締められててよ… 「もう…いいから…ねよ?…」 慌てふためくせんちゃんをぎゅーっと抱き締めて布団に戻す 「うわっ…こんっの…馬鹿力…」 ごめんねぇ。俺かなり力強いから 「ちょ…万里…ねぇ…」 「ん~…」 本当はこのままもう一回戦…といきたいところだけど流石にせんちゃん連続じゃ辛いだろうし…可哀想だし…仕方なく抱き締めるだけにしてせんちゃんの頭を抱える。せんちゃんは俺を起こすのを諦めて大人しく腕の中に収まってくれた。そして… 「…結局引き離すことできないんだよね… おやすみ…万里…」 うん。離してあげないよ…絶対に…鎖をつけてでもね… 暫くするとまたせんちゃんの規則正しい寝息が聞こえてきた… 俺よりも背の高いせんちゃんをこうして俺が抱き締め包んであげてるなんて…なんて至福… 「…ふふ…可愛いせんちゃん…大好きだよ」 fin.

ともだちにシェアしよう!