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「そうなの?史澗くん」 「うん。史澗くんの隠し子かと…」 「俺には万里しかいません」 「だよね。知ってる。まぁそうだなぁ…。俺ね、万里くん好きなの。穣くんから色々聞いててね。垓くんに直接聞くのは俺が会いたくてたまらなくなりそうだから控えたんだけどね…でね、実は一度向こうに仕事で行ったとき万里くんのホテルに泊まったことがあって。直接接客してもらうことはなかったけど他の子達がとても素晴らしい接客してくれて感動したんだよね。これを指導したのが万里くんと思ったらなんだか我が子のように誇らしかった。チェックアウトの時に遠目で万里くん見て、その姿が活き活きしてて…でも…どこか寂しそうで…あぁ…きっと千里のこと思ってくれてるのかなぁって勝手に考えたりして…まぁ穣くんに聞いてたからね。まだ万里くんは大学時代の恋人を忘れられないって。向こういく直前まで付き合ってた人って。それは千里だってことは知ってたからさ」 「…」 「ねぇ。千里」 「何…」 「万里くんのあの頃の気持ち今ならわかる?」 「…わかるよ…だからこそ今じゃないって言われることも。俺は自分で信じてもらえるまで頑張る…だから…見守ってて」 「…ん~…面倒だけど…千里たちがそれでいいならいいよ。まぁどっちにしても俺は垓くんと結婚するけどね。いいでしょ?」 「決めたら聞かないでしょ…会長のこと大切にしてくれるなら俺はいいよ。万里は?」 「うん。親父がこれまで頑張ってきたってわかったから残りは好きなように思うままに生きて欲しい。お互いが想い合ってるの良くわかったし…史澗さん…父のことよろしくお願いします」 「ありがと…」 「良かった!これでイチャイチャしてもいいねぇ」 そう言うと父は会長の側に行き抱き寄せて熱烈なキスをしてた 「流石に目の前でそれはやめて…会長いやがっちゃうよ」 「え?そう?ほら。見てみて。垓くん。とろとろになってもっと欲しそうだよ。子供の前ってのが…いいのかな?…ふふ…えっちな垓くん。そんなとこも好き」 「史澗くぅん…もっと…して?」 「ちょっと!やめてってば!!親父のそんな顔見たくないし!!見せられるこっちの身にもなってよ!」 「だって長年の想いが届いたんだよ?我慢できる訳ないでしょ?ねぇ…史澗くん…お願い」 「ふふ…可愛い…いいよ。沢山チュウしてあげる。それから先は…退院して元気になってからね?」 「ん…」 「そんな不満そうにしないの。可愛いから箍外れちゃうでしょ?」 「あぁ!あぁ!もう!!見てらんない!せんちゃん行こ!!」 「うん」 プンスカしてる万里をおって病室を出た。

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