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談話室にくると万里は涙をこぼした 「大丈夫?やっぱり二人のこと反対?」 「違う…嬉しくて…あんな親父見たのも初めてだし相手が俺の愛してる人の親。なんて素敵だろうって。全然知らない輩に連れていかれるよりも嬉しいの…」 「万里は…俺の父さんに照れてた…父さんの方がいいの?」 「は?何いってるの?せんちゃん。確かにとても色っぽくて素敵な人だけど…」 そしてまた頬を染める万里。面白くない…あまりにも面白くないから親父の真似してみる。妙に意識して色っぽく…父さんみたいに… ゆっくりと万里に歩み寄って顎を掬ってキスをした 「万里…俺を見て?余所見しないで?」 意識して父みたいに少しだけ俺よりも低い声で…耳元でそっとささやく 「うわわっ!やめて!!やめて!せんちゃん」 万里が真っ赤になって顔を覆った 「だめだってば…」 「初めて見た。その顔…可愛いね…万里…」 今度は抱き寄せてこめかみに… 「はう…だめ…せんちゃん…せんちゃんに…せんちゃんに…」 「…泣かないで?嫌だった?」 ぽろぽろと大粒の涙を溢し首を横に振る万里が堪らなく愛しくてぎゅっと抱き締める。 「父さんたち幸せになれるといいね。万里と兄弟かぁ…俺が誕生日遅いから…弟?うーわ…なんか変な感じ。お兄ちゃんって呼んでみようかな」 「はわわっ!!やめてやめて!大変なことになる俺の俺が!」 「あははっ!何それ!お兄ちゃん。大好き」 「ちょ…やめてよぉ!」 「ふふ…嬉しいな…これで嫌でも万里は俺と離れられないでしょ?家族だもん」 「…そか…嬉しい!俺も嬉しい!どんな形でもせんちゃんと…ふふ…嬉しいな…」 「万里…俺…頑張るね…万里に信じてもらえるように。でも万里が俺じゃない人を選んだとしても…俺は…」 「ない!それは絶対ない」 「わからないでしょ?…万里は素敵な人だよ。放っておかれるわけない…不安なのは俺もなんだよ。これから万里はいろいろなとこに行くでしょ?必然的に出会いが増える…そんな沢山な出会いの中でとてもいい人に出会うかもしれない。俺を想い続けてくれる確証なんてない。だって未来は見えないんだもん…それでもわかってしまったから…俺は万里を好きなんだって…だから…選んでもらえるように努力するから…」

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