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「そういえばキャロルさんと最近会っていますか?休みの日俺と過ごすこと多いですけど」
今の役職はだいたい週末が休みだ。理由は週末が忙しいので指導まではできず様子を見るくらいしかできないから
この業界で週末休めるのは多分万里と俺だけかもしれない。キャロルさんは確か最近日勤の看護師になったって話だったから休みは合うはずなんだけど俺と会っていて平気なのだろうか?
「…あー…言ってなかったね…キャロルと別れたんだよ。キャロルに新しい相手が出来てね。同じ病院のお医者様だって。キャロルは俺のこと見てるんじゃなくて俺の財産見てたみたいだよ。へへ…気付かなかったけどね」
「…そうなんですね」
「ごめんね。休みの度に君の予定も聞かず誘っちゃって。君も俺以外とすごしたい日もあるだろうにね」
「いえ。俺はこの辺りに知り合いはいないですし東雲さんと過ごせて楽しいですよ」
万里が別れたことは全く知らされてなくてすこし気分が浮上したことに嫌悪感を覚えた
「あ…すいません…別れたばかりなのに俺…」
「ううん。いいよ。俺もさ不思議と立ち直れてるんだよね。千里くんが一緒にいてくれるからかな?」
本当にスッキリしたように笑う万里の横顔。
今日はまだ離れたくないな…
「東雲さん」
「ん?」
「たまには手料理振る舞わせてくれませんか?そろそろ俺日本食恋しくて。あ。無理にとは言いませんけど」
料理は万里の方がうまかった。今作っているのかどうかは知らないけどそれが一番誘いやすい口実だった
「え?いいの?嬉しい!!お宅にお邪魔していいのかな?」
嬉しそうに顔をくしゃりと崩して笑う万里のこの顔もとても懐かしい。俺も自然と笑みがこぼれてた
「えぇ。狭いとこですけど」
「じゃあ買い物して帰ろっか」
「はい」
別れたと言うのに万里は鼻唄なんて歌ってスキップでもするんじゃないかと思うくらい楽しそうだ。誘ってみてよかった…
「何だか楽しそうですね」
「そう?…すこし愚痴きいてくれる?」
「いいですよ」
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