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万里side どうしよう…せんちゃんが本格的に泣き出してしまった。ダメだ…記憶は思い出さないとならない…きっと沢山沢山想い出があったんだよね… 俺も知りたいよ…でも今はこの涙を止めてあげなくちゃ… うつむき子供みたいに泣くせんちゃんの顎を掬って目元に口づけた するとビックリして顔をあげたせんちゃん。その顔にきゅっと胸を捕まれたみたいに痛くなって我慢できなくて唇を塞いでた 「ん…万里?…」 「涙…止まった…よかった」 せんちゃんが壮絶な色気を放つ。凄い… 本当は知ってた…俺の本音。 いつしか彼をそういう意味で好きになってたこと 「せんちゃん…」 「万里…」 「うれしい…名前呼んでくれて…ねぇ…抱き締めていいかな?」 「…ん…」 小さく頷いたせんちゃんは耳まで真っ赤にしてる。可愛すぎて…我慢ができるかどうか… ギュッと抱き締めて背中を撫でる。 「せんちゃん…大好き」 「…え…」 「これからも側にいて俺を助けてくれる?」 「…はい…もちろんです」 あ…また敬語…そうか…ただの挨拶のキスだと思われたんだな。…ビジネスパートナーとして側にいて欲しいって言ってるんだろうって思われたんだ…ちゃんと伝わってない…俺の一生懸命の告白だったのに… それがちょっと寂しくて少し意地悪しようって思った。 せんちゃんに好きな人がいるのは重々承知だ。けどせんちゃんが誰を好きでも構わない。 だって今は誰のものでもないんでしょ?その人はせんちゃんじゃない人と生きる選択をしたんでしょ?だったらその人からせんちゃんを奪う。 その人にまだ気持ちはあるんだろうけど一緒にいたら俺を好きになってもらう自信は何故かあるんだ。 俺ならせんちゃんを幸せにしてあげられるし俺だって幸せにしてもらえるんだ。そんな確信を持ってた 「あぁ!また敬語になってる!」 「ごめん」 「いいよ。許したげる。だからもっかいキスさせて」 「へ?」 「拒否権はありませーん」 「え?…ちょ…まっ…んんっ」 「またプライベートで敬語になったら罰ゲームで俺からのキスでーす」 「そんっなのっ!!罰にならねぇし!」 「え?」 なにそれ…なにそれ…なにそれ… 「え?あ?」 「なぁに?俺にキスされたかったの?」 何この人…可愛い… 「…」 「俺のこと好きなの?」 まさかせんちゃんの好きな人って俺?そうであって欲しい 「違っ!…わないけど…」 否定されなかった…俺の失くした記憶の俺のことをずっと思ってくれてたってこと?そうだったら… 「…」 「ごめん…気持ち悪いよね?ごめん!今のなし!ごめん」 これは現実なのかな?俺のことを好きってことで間違いない?… 「やだ。無しにしないもん」 絶対無しになんかしてやんない。せんちゃんの知ってる俺と今の俺は違うのかもしれないけど好きの気持ちは絶対その時の俺よりあるはずだもん。 誰よりも彼を愛してる。そう言える 「え?え?」 戸惑う姿だってとっても可愛くて愛しい。俺だけのせんちゃんに…

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