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「もしもし。父さん」
『千里。久しぶりどうしたの?』
「あの…万里のことなんだけど」
『うん』
「せんちゃんちょっと変わってくれない?もしもし。お久しぶりです史澗さん」
『やぁ。元気にしてた?恋人との結婚でも決まったかな?』
「いいえ」
『ん?じゃあなぁに?』
「俺はせんちゃんのことを愛してしまいました」
『ほぉ…』
「キャロルとは少し前にお別れしました。向こうから振られたんですけど。俺はせんちゃんと再会してから無意識のうちに好きになっていてその事にやっと気が付いたんです。俺はせんちゃんと死ぬまで一緒にいたい。俺との交際を許してもらえませんか?」
『ん~…どうしようかな』
「…お願いします」
『…ふふ…それは二人とも同じ意見なのかな?』
「はい」
『だったら俺が反対することはないよ。迷いはないの?』
「ありません」
『ふぅ…わかった。じゃあ千里のことよろしくね。泣かせたりしたら承知しないからね』
「はい。」
『垓くーん。万里くん』
『はぁい。もしもし』
「親父」
『ん。万里。どした?』
「せんちゃんと結婚したい」
『…そう。キャロルさんは大丈夫なの?』
「うん。あの人も他の人と結婚決まったみたいだよ」
『そうなの?』
「うん」
『だから千里くんを選んだとかじゃない?寂しいからとか』
「それは絶対にない。彼女には悪いけど彼女といてもいつもせんちゃんのことばかり考えてた。俺の中でせんちゃんは特別な人だった。だから親父、俺たちを認めて」
『…わかった。千里くんを泣かせたら承知しないよ』
「…史澗さんと同じこといってる」
『それだけ俺たちにとって千里くんも万里も大切だからだよ。万里。お前は覚えていないかもしれない。でもね、沢山沢山千里くんは待ったんだ。お前のところに行ったのもお前を側で見ていたかったから。好きだからこそ幸せになって欲しかったから。その決意がどれだけのものかお前にはわかるかな?俺はお前の父親でもあるが千里くんの父親でもあるんだ。大切な子供たちの幸せを願わないわけない。大切な子供たちが傷つく姿はもう見たくない。だから…命を懸けて千里くんを愛し抜くんだ。いいね』
「はい。今度二人で会いに行くから」
『うん。待ってるね。千里くんは』
「うん。せんちゃん」
「もしもし。お久しぶりです。垓さん」
『本当に万里でいいの?』
「垓さんが一番知っているでしょ?俺がどれだけ万里を思っていたか。だから俺昨日告白されて本当に嬉しかったんです…もう…我慢したくないんです…二度と離したくない…だから…俺は万里と生きていきたいです。全く不安がないと言えば嘘になりますけどでももう俺は遠回りしたくない」
『うん。わかった。何かあったら言うんだよ。君はしっかりしすぎてる。確かに大人になったけど俺たちにとってはずっと大切な宝物で子供なんだから。長く生きている分何か君たちのためになることもあるかもしれない。だから頼ってほしい。お願いね』
「はい。ありがとうございます」
『いつ帰国する?君たちに会いたいな』
「万里が日程を調整してくれるのでまたご連絡しても良いですか?」
『待ってるよ。じゃあ仲良くね』
垓さんとの電話を切ると万里が抱き締めてきた
「せんちゃん…」
「ん」
「幸せになろうね」
「うん。一緒に…ね?」
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