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第96話

柔らかいほっぺをつんつんしても起きる気配はない。けれどなかなか万里のことを離してくれなくて万里が困ってた 「くすっ…溝芽くんすっかり万里がお気に入りなんだね。俺は次いで感あって寂しい…」 赤ちゃんの頃は寄ってきて俺から離れてくれなかったのにな。…そう思うとなんだか笑えてきた。 あぁ。そっか溝芽くんにはわかってるんだね。今は誰の側にいたらみんなが笑顔になるのか…子供って不思議だよね。不安な人を見たら不安になっちゃうしいらいらしてたらわかっちゃうし…それをどうにかしたいって側にいてくれるんだ… きっとみんなのことがわからない万里の少しの不安に気が付いたんだな… 「万里。子供ってすごいね…」 「そうだね。俺の不安がバレちゃったかな?」 「どうかなぁ?単純に万里が好みなのかもね。ちょっとやけちゃう」 そう言うと万里が体をを起こしてそっとキスしてくれた。 「こんなことしたいのはせんちゃんだけです」 「子供が寝てるとこで何してるの…もう…起きたらどうすんだよ」 「一と百がいつもしてるのみてるんじゃない?」 「…あぁ…そうかもねぇ」 「…ってか…子供って力強い…離れない…」 「俺も手離してくれない…ん〜仕方ないから少し横になろ」 もう一度二人でベッドに横になると緊張の糸が切れたのか突如睡魔が襲ってきた。友人とはいえ流石にだめだろと思うけど逆らえずそのまま眠りに落ちていた。 百代side 「あれ?みんないない。長湯しすぎたね」 「百が俺の離してくんなかったからね」 「一だってそうじゃん!!」 「まぁまぁ。取り敢えず寝室行ってみようぜ」 一路と手を繋いで寝室に行くとそこにみんないた 「っ…かわ…」 「…なんか…複雑だわ…」 「…写真…撮る」 溝芽を挟んで千里と万里が眠ってた。時差ボケもあったろうし緊張もしていたんだろう。何度も見たことある寝顔は何も変わってない。 年を取ったはずなのに綺麗なままだ。溝芽の手にはしっかりと二人の手が握られているからきっと溝芽に強請られて寝室に連れてかれて手をはなさない溝芽に困ったあと寝ちゃったんだろうな。 帰ってきたときに見えた表情から疲れているとはわかっていたからこうしてゆっくり眠ってくれているのは嬉しい。 俺たちの家で安心してくれてるって思えるから 「このまま寝かせといてあげよ」 そう言って静かに扉を締めてリビングに戻った

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