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マイクと史澗くんの会話を聞いてたら少し離れたところから史澗くんの方の着信がなった。史澗くんの上から急いで降りて取りに行き相手を確認すると相手は千里くんだった。
「史澗くん!千里くんから連絡きてるよぉ!」
それを持って史澗くんのところに戻る。
「ふふ…ご本人からお話聞いてくださいね。」
「うん。ありがとう…垓くん。変わる?」
僕の所定の位置。史澗くんの足の間に座る
「変わる。はい!史澗くん」
僕のと史澗くんのを交換して話を続けた。史澗くんに後ろから抱きしめられて服の中を弄られながら会話をする
「ん。ありがとう、」
「もしもし、マイク」
「はい。旦那様」
「もう!旦那様じゃないでしょ?」
「ふふ…垓。」
「うん。ずっとずっと万里を見ていてくれてありがとう。万里…苦しそうじゃなかった?」
マイク…。万里を支えてくれてありがとう。一番に万里を思ってくれてありがとう。
「はい。あんなに穏やかな万里さまを見たのは久しぶりでした」
「千里くんは?」
千里くんのことも気にしてくれてありがとう。
「彼もまたとても幸せそうでした。あなたたちの元へ素敵な報告が届くのもすぐです」
もう君は幸せになっていいよね。色々なことを経験して傷ついたこともたくさんあったけれど…
「マイクは幸せ?」
「えぇ。私には…」
マイクの近くから別の声がする。マイクの今のパートナーだ。
マイクの過去をすべて受け入れそれを含めマイクの全てを愛してくれる人。僕の信用における人間。ずっとマイクに想いを寄せていた彼
「マイク。迎えに来たよ」
「ふふ…よかった。君も幸せそうだね…これからも万里たちのことよろしくね」
「はい」
そっと電話を切って史澗くんに触れる。史澗くんは優しく僕を見つめキスをくれた。
史澗くんは僕にも千里くんの電話が聞こえるように顔を近づけた。
「もしもし。父さん」
「千里。久しぶりどうしたの?」
「あの…万里のことなんだけど」
「うん」
電話の向こうで万里の声が聞こえた。
「せんちゃんちょっと変わってくれない?もしもし。お久しぶりです史澗さん」
その声は何か吹っ切れたような決意したような声だった。それに安堵した。
「やぁ。元気にしてた?恋人との結婚でも決まったかな?」
意地悪な顔で史澗くんがいう。
「いいえ」
その声に万里が緊張したのがわかった。史澗くんは必死に笑いをこらえて会話を続けた。
「ん?じゃあなぁに?」
「俺はせんちゃんのことを愛してしまいました」
「ほぉ…」
「キャロルとは少し前にお別れしました。向こうから振られたんですけど。俺はせんちゃんと再会してから無意識のうちに好きになっていてその事にやっと気が付いたんです。俺はせんちゃんと死ぬまで一緒にいたい。俺との交際を許してもらえませんか?」
「ん~…どうしようかな」
「…お願いします」
「…ふふ…それは二人とも同じ意見なのかな?」
「はい」
「だったら俺が反対することはないよ。迷いはないの?」
「ありません」
「ふぅ…わかった。じゃあ千里のことよろしくね。泣かせたりしたら承知しないからね」
「はい」
決意した万里はきっと今頃僕に似た顔して千里くんを見つめているんだろうなぁ
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