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第6話

パタパタパタとハクさんとソルトが出ていってこの部屋には俺たち2人だけになった。 「んじゃ、急に言われて意味わかんねーと思うけどこれから宜しくな」 「よ、よろしく…お願いします…」 やっぱり現実味が無さすぎて動揺している。声が震えているのが自分でもよくわかる。 「ふはっ…怖い?」 「そ、んなことは…ない、です…」 強がる意味はないが、自分の男としてのプライドが許さなかったので少し嘘をついた。これぐらい許されるよね 「だいじょーぶだよ。とって食ったりしねえって」 「とって、、くうっ…?」 俺には少し卑猥に聞こえてボンッと赤くなってしまった。 ずるいでしょ…! イケメンなんだもん! ムギさんの存在自体がエロいんだもん! 「なーに考えてんだよ、エッチ」 「なっ!」 エッチはそっちです!って言おうとしたら俺が口を開く前にデコピンが飛んできた。 「部屋の案内したら飯食いに行くぞ」 俺悪くないのに… なぜデコピンが飛んでくるんだ!! 理不尽だぞ! 「…分かりました」 納得いかなくてムスッとした顔で返事をしたらムギさんにケラケラ笑われた。 「ふはっ、すねんなって」 「すねてません!」 はい、同い年です。ムギさんの年上感すごいですが、同い年です。 そのあとはムギさんに部屋の案内をしてもらった。 俺達がご飯を食べに行ってる間に俺の荷物が運ばれるらしい。 荷物っていってももともと実家から持ってきた荷物自体が少ないし、こっちに来てからもそんなに買い物はしてないのでほんの少しだ。 ムギさんにお前の皿とか箸とかないから色々買いに行こーなって言われた。 イケメンだった。 やばい。会ったの初めてだけど、ムギさんの信者になりそう。破壊力すげえわ。 俺はそんなムギさんに部屋を1つ貰ってしまった。 そこは何も無い質素な部屋だったけど、家具も一緒に買いにいこーなっていわれた。 もちろんイケメンだったのですぐOKした。この人そんなに見た目以外は不良っぽくないよね。 聞くところによると1人で何十人とケンカしたって噂だけど。 今の状態では少し信じがたかった。 だって、ただのいい人なんだもん。 不良じゃなくて良だよ。もはや良。 「シュガー、飯行くぞ」 「あ、はい!」 そして、俺の呼び名はシュガーで定着してしまった。 まぁ、別にいいんだけどさ。 なんか、こんな不良みたいな見た目の人がシュガーって可愛げがあるよね。 やっぱ良かな。

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