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第11話

部屋に戻ってからは、ムギさんに風呂はいってこいって言われてお風呂場に来てみたら思わずおっふ…と声が出てしまった。 ただ広い、だだっ広い。 落ち着かねえよお… なんだよこの白いの…大理石っていうの? ほんと、ジャグジーついてるし…今まで住んでた部屋との差がすごすぎて無理なんだけど… 落ち着かねぇ!! そんな感じでゆっくり(?)お風呂タイムを堪能したあと、お風呂を出てリビングに戻ったらドライヤーを持ったムギさんが待機していた。 こっちへ来い、と目線で言われたのがわかったので、大人しく前に座るとそれはもうすっごい優しい手付きで髪を乾かしてもらった。 いや、こっちが恥ずかしーよ… てか世話焼きだよな、不良のくせに… って、何度でも言うけど会ってまだ半日ぐらいしか経ってないかんね… でもなんか、ムギさんは心を許せるって言うか…なんて言うか…こう…そうなの!汲み取って!俺の気持ち汲み取って! 俺の髪の毛を乾かし終わって満足したのかムギさんは風呂に入ってくる、と一言残してお風呂場に消えてった。 先に寝てるのもあれだし待っとこうかな… みたいな気持ちでリビングで座ってたら、一日の疲れがどっと押し寄せてきて俺はその疲れに抗うことができずに目を閉じてしまった。

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