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高柳ー3

「何?仲良いじゃん。まぁ、それは後から追求するとして、飯来るまでどうする?風呂入っとく?」 「風呂?」  何で風呂に……そう思っていぶかしげに見ていると、高柳がやんちゃ坊主のような顔で笑った。生徒達に人気のある「高柳先生」の笑顔だ。……設楽も、少し前までは高柳はこんな顔でしか笑わないと思っていたのに。 「うち、タイマー予約で風呂張れるのが自慢なんだよね。良いでだろ?もうお湯張ってある筈だから、入ってみろよ。ジャクジーもあるし、内蔵テレビもあるし。正直、風呂が決め手でここを買いました!」  単に自慢したいだけなのか。高柳の真意を掴みかねて設楽が足を踏み出せずにいると、高柳が不意に真面目な顔をした。 「入って来いよ。ユキが、お前いない所で話したいって、さっきから睨んでんだよ」 「え……」  振り返ると、先ほどの赤味がすっかりと抜け落ちた頬で、山中が高柳を睨んでいる。慌てて設楽は「風呂入ってきます」とリビングから出て行った。  新しい下着とTシャツの袋を手に設楽の後をついて行った高柳は、風呂の使い方を簡単に説明するとすぐに戻って来た。 「……高柳。あいつに何する気だ」  リビングに足を入れるなり山中は高柳に詰め寄ったが、高柳は、もう笑ってはいなかった。 「お前の想像通りだよ」 「教師が生徒に手を出すのは絶対に禁止だ」 「あいつ、頭の中はお前のことでいっぱいみたいだな。俺に……」  高柳の手が伸びてきて、そっと山中の頬を撫でる。人差し指だけ頬に残り、ゆっくりと頬から口元に移動して、唇を辿る。どんなに高柳を睨みつけても、優しく笑い返されて腹が立つ。  人差し指を山中の唇にふっつりと入れると、喰いしばった歯列と歯茎の間をそっと指で辿った。むずむずとした感触がすぐに快感になることを、2人は知っている。山中の頬が微かに震え、目が細められた。 「俺に、こうやって感じさせられてるお前を見てさ、きっとあいつ、自分がお前を犯ってる気になってたんじゃないのかな」  山中は何か言いたそうにしていたが、口を開けば指を入れられることが分かっているので、何も言う事ができなかった。  高柳の指は上の歯茎をなぞり、それから下の歯茎をなぞっていく。 「ユキ」  甘く、耳元で囁かれる。 「ユキ、あいつ、お前をおかずにして、何回くらい抜いたのかな」  指が唇から離れ、替わりに高柳の舌が唇に触れた。腰を抱き寄せられ、お互いの下半身が密着する。高柳の腰が動いて刺激してくるのを、山中は意識しないようにきつく目を閉じた。 「あいつはお前が欲しいんだろうな。でもユキ…。お前は、俺の物だ」  掠れた高柳の声が、欲望を孕んでいる。  なら何でこんな事をするのか。設楽を巻き込んで……。  堪らずに顔を上げ、高柳を睨みつける山中の目は、涙に潤んでいた。高柳の好きな顔だ。  そして、高柳の掠れた声は、山中の官能を掻きたてる声。 「お前、何がしたいんだよ……っ」  微かに囁いた唇に、舌がねじ込まれる。咥内に押し入って、甘く舌を吸う。押しつけられた高柳の下半身は、もう緩く勃ち上がっていた。 「んっ…よせ、設楽が……」 「風呂入ってるんだから、すぐには戻ってこないよ」 「でも……」  もがく腕を掴み上げられ、更に口づけが深くなる。  上顎を舐め上げ、舌を甘噛みされる。ダメだダメだと言いながら、山中の腕が高柳の背中を掻き抱く。さっきまで逃げまくっていた山中の舌が、堪えきれずに高柳の舌に絡みついた。舌先を軽く歯でこすられると、それだけで下半身が疼く。  もっと、吸い上げて欲しい。舌を絡ませてきつく吸われると、自身に舌を絡めて先端をきつく吸い上げられているような気がした。
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