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痛みと歓びとー3(R)

「なぁ、お前男と寝たことないんだろ?」 「ないよ……」 「じゃあ、やり方知ってる?」 「それぐらい、ネットで調べたよ!」  子供扱いされたような気がして、思わず声が上がる。スーツのズボンにYシャツ姿の高柳に対して、自分はTシャツにボクサーパンツ一枚だ。しかもそのボクサーパンツだって、今1人で扱いていやらしいシミを付けている。どう考えたって、俺は子供で高柳の方がかっこいいに決まってる。  俺じゃ高柳にかなわないのなんか知ってるよ。どうせ俺は子供で、男とのやり方はネットでしか知らないし、他人のモンだって触ったことない。あんな風にザーメンだって飲めるかどうか自信ないし。  でも、先生が好きなんだ。  こんな状況だってのに先生相手に発情してるくらい、俺だって先生が好きなんだ。  Tシャツの胸元を握りしめて俯く設楽に、高柳が小さく溜息をついた。 「最近の高校生は何でもかんでもネットかよ……。ネットじゃ伝わらないこともあるだろ?あぁ悪い、ヘッドボードにあるジェル取って」 「ジェル?」 「そこのチューブだよ」  設楽がチューブを手渡すと、やはりこちらも吐精して少し落ち着いたらしい山中と目が合った。山中はちらりと設楽の股間に目をやると、ひどく腹立たしげな目をした。 「先生……」  情けなくて、自分が信じられない。何で俺、犯られてる先生見て、自分でしごいたりしちまったんだろう。  でも。 「……お前ら、バカなのか……」 「うん。バカで良い。バカで良いから、先生の綺麗なところ、見たい」  泣きそうになって隣りに座り込むと、山中は眉根をぎゅっと寄せた。 「綺麗なモンなんかじゃねぇよ」  忌々しげに舌打ちしながら、だがさすがに酔いが回っているのか、それとも何を言っても無駄だと悟ったのだろうか。先ほどまでのように、逃げろ、とか、ヤメロ、とかいう台詞は聞こえなくなった。 「なんだユキ、いつもは酒飲むとすげぇエッチな気分になるくせに、今日はずいぶん冷めてるなぁ」 「……自分の生徒がいて、そんな気分になると思うか?」 「さっきはなってたじゃん。目がいっちゃってたぜ。あぁ、でもそうだな。もう少し酒入れとくか」  もう一度酒の入ったボトルに手を伸ばしかけた高柳の太腿に、山中の踵が蹴りこまれた。 「いってーなぁ!」  振り返った高柳に、山中は何か言いかけて、それから諦めたように溜息をつく。 「……もう良い。ここまで来たら、さすがに俺も腹括った」 「ふてくされんなって。男同士なんてやり方も分からないだろうから、アドバイスしてやるだけだよ。性教育性教育」 「……」  腹を括ったと言いながらTシャツの裾を引っ張って体を隠している山中を可愛いと思ってしまう。すげぇカッコイイのに、それでも可愛いだなんて。あぁ、俺やっぱり先生のこと好きなんだな……。  ドキドキしながら山中を見つめている設楽をちらりと見てから、高柳は手のひらに出したジェルを揉み込むようにこね回した。 「……なにしてんの?」 「いきなり塗ったら冷たいだろ。ちょっと暖めてんだよ。いっつもユキ、冷たくてビクってするから」  まぁそれも可愛いんだけどと言いながら、手のひらのジェルを左手に集め、それを右手の人差し指と中指で掬った。両膝を立てさせて山中の足をM字に開かせると、顔を寄せてそこに音を立ててキスをする。 「やっ!な、何っ!?」  山中が恥じらうように身を捩ると、高柳はまるで自分の宝物を自慢するように、設楽に向かって笑いかけた。
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