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痛みと歓びとー5(R)
そのまま高柳は山中の体を抱き上げ、くるりと反転させた。それからおもむろにズボンの前立てからギチギチに勃ち上がった自分の半身を取り出すと、片手で器用にゴムを嵌め、その上に山中を座らせる。背面坐位の格好だ。
「ユキ、自分で挿れる?俺が挿れた方が良い?」
「こ、これですんの……?マジで……?」
目の前に設楽が座っている。
正座だ。
正座でガン見している自分の生徒を前に、自分で腰を上げて高柳を迎え入れたらいいのか、子供がおしっこをさせらる時のように、後ろから膝裏を抱えられて挿れられた方が良いのか、正解が分かるはずもない。さすがに狼狽えて目を白黒させていると、高柳が「3、2、1」とカウントを取り「ブブー、時間切れです」と山中の膝裏に手を差し込んだ。
「うぁ!」
ヌプリと、高柳の分身が山中の中に埋められていくのが設楽からもよく見えた。衝撃に山中の背中が反って、頭が高柳の肩に乗る。
「あ、あぁ、…んっ」
部屋の中に、山中の甘えたような声が響く。
陶然とした顔。
焦点の合わない目。
その全てが設楽を魅了した。
高柳は時々山中の体を揺すりながら、時間をかけてゆっくりと自身を埋めていく。まるで、設楽に見せつけるように……。
「ほら、ユキ、最後まで入ったよ。ユキ、可愛いよ。良い子だ」
しばらくそうして耳元で優しく囁いていると、焦れたように山中が腰を揺すった。
「高柳…、もう……」
「うん」
小さく頷くと、高柳は膝の上の山中を、勢いよく揺すった。
「あっ!たか……高柳!や……!」
高柳は左手で山中の腰を掴んで揺すり、空いた右手で山中の胸を摘み、脇腹を撫で、臍をつついた。
だが、山中自身には触れようとしない。
「高柳……!」
「なに?」
いつも以上に低い高柳の声が、甘い。
「高柳、ちゃ、ちゃんと触って……」
「え?ちゃんと触ってるじゃん」
「高柳!」
焦らすつもりなのだと諦めたのか、山中の手が前に伸びると、すかさず高柳がその手を掴んだ。
「おいっ!?」
「ダメ。お前、後ろだけで達けるだろっ」
「やっ!いやだ!」
「ダメだ。お前が後ろだけで達けるってとこ、設楽に見てもらおうぜ。こんなにユキの体はネコなんですよって」
「いやだっ!」
ニヤリと笑うと、高橋は容赦なく腰を入れてきた。ガツガツと恥骨と腰骨が打ち合う音が聞こえるほど激しく抽挿を繰り返し、山中は首を振って何度も「達かせて…!頼むから達かせてくれ……!」と泣き叫んだ。強く腰が打ち付けられるたびに、山中は首を振って涙を流した。
「高柳……高柳、やっ、あぁ……!!お…、お願い……っ!お願いだから……!」
身も世もなく山中が泣いてすがるようになると、高柳は腰を上下に打ち付けるのをやめ、丸く円を描き、擦りつけるように浅く抜き差しを始めた。
「やだ!高柳、高柳っ!……あぁ!!」
何度も何度も高柳の名前を呼び続ける。高柳は山中の両手を拘束したまま、せめてもの慰めとばかりに、首筋に後ろから舌を這わせた。
山中の体が全身朱に染まり、涙を流す瞼が快楽にきつく閉じられた。
先生…すごい、すごい綺麗……。
設楽は思わずごくりと喉を鳴らした。
ガクガクと山中の体が震えだす。
「あっ、だ、だめ……だめ、イク……イ……はっ、あっああああぁあぁぁぁぁぁ!」
山中の背中がぐっと反らされ、そのままピンと張りつめたように一瞬動きが止まった。
「っ…、あぁ……ぁ……!!」
それから前のめりになって崩れるように倒れるのを、高柳が抱きとめた。そのまま山中の体が小さく痙攣し、多分意識を手放しているのだろう、動かなくなった山中の背後で、高柳が小さく呻くとビクビクと体を揺らした。
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