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13DAY
昨日は1日、アウルの我儘・・・と言うか、何故か僕がアウルに甘やかされてしまって、抱き締められてたり、頭を撫でてもらったりしてた。
・・・あれで、アウルの我儘をきけた事になったのな・・・。
それどころか、アウルに僕の髪なんか触らせてしまった。
こんな、呪われた色の髪を・・・。
アウルのお風呂を手伝う時に、念入りに手を洗っておいたけど、アウルが病気にでもなってしまったら・・・。
僕はどおやって償えばいいんだろう・・・。
「シアンちゃーん、今日も可愛いね~!あ、こないだのケーキ、ありがとね!王国騎士 団のやつらも大喜びだったよ~」
「あ、喜んでいただけたなら、良かったですっ」
お屋敷の扉の前を掃除していたらグランに会った。
きっと仕事中で、お城に戻るところなんだと思う。
「そーいえば、今日は被ってないんだね」
「へ?なにを・・・・・・・・・っ!?」
昨日、アウルが、預かっておくって・・・。
それから、僕、どおした・・・?
今朝は、ちゃんと・・・?
風が、僕の髪を、揺らして・・・。
「───っ!!」
「え、ちょっと、シアンちゃんっ!?」
もうきっと、ここにはいられない。
どおしよう、どおしよう、どおしよう。
もお、アウルに、会えない。
どおしよう、どおしよう。どおしよう・・・っ!
泣きながら走って、お屋敷の裏から森へ向かった。
走って走って走って・・・。
僕の心の中みたいに、真っ暗になった夜の森を、ただ泣きながら奥へと入っていった。
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