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第2話
ある晴れた朝…
由里は、いつものように自力で起床し、学校の準備をして出ようとする。
ふと義母が階段から降りてくるのが見えた由里…
「……おはようございます」
小さい声で挨拶する由里。
何かにつけてヨシヤスをいたぶる義母…
挨拶を怠るとひどい目にあわされるから…例え返事が帰ってこなくても由里はちゃんと挨拶するのだ。
「まだいたの…」
義母は、挨拶を返すでもなく一瞥して冷たく言い放つ…
「…いってきます」
やはり怯えたような声で言って…
母達から逃げるように学校に出掛ける。
朝食など当然あるはずもなく…
空腹は昼の給食までいつも我慢している。
隣の家まで100m以上離れているような田舎の村なので、学校も少なく小学校まではかなり遠い…
それでも、由里は義母たちがいないこの片道一時間半かけて歩いて学校へ行く…
その道のりが一番安心できる時間なのだ…。
学校ではひっこみじあんな性格で、友達はあまりいなくて目立たない子どもだから…
しかし、夏休みがくると、この時間も奪われてしまう。
家にいなくてはならない長期休みが大嫌いな由里…
学校が終わって、重い足取りでゆっくりと自分の家に帰る由里。
「…ただいま」
ぽつりと呟くように言って玄関をくぐる。
バシッ!
その途端、何かに叩かれて吹っ飛ばされる由里。
「ッ…」
「邪魔なんだよ、入口でぼーっと突っ立って、帰ったんなら、さっさとゴミを捨ててきなッ畑の草抜きも忘れんじゃないよ!」
そう頭から怒鳴るのは、義祖母だ…
当たり前のようにホウキの柄で由里を叩きながら命令して去っていく…
飛ばされた衝撃でランドセルから教科書やらノートやらがばらまかれてしまったので、痛みを堪えながら教科書片付けていると…
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