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第3話

「何散らかしてるの、鈍臭い子!本当に典之さんの子どもなのかしらね、さっさと洗濯物を取り込んで洗いものをして、20時までには風呂を沸かしときなさい!」 キツい口調で睨みながら言い捨てる義母… 「…はい」 由里に抵抗するすべはなく…小さく頷く。 義母たちは、長年虐げてきた由里を奴隷のように働かせるのが当たり前になっていた… 由里は言われた通り、洗濯物を片付けて、義母達が日中使った食器を洗い、ゴミを捨てに2キロ離れたゴミ捨て場へ捨てに行き、急いで帰って風呂を沸かす。 そうしていると夜8時はすぐ来てしまう。 しかしまだ草取りが残っているので由里はゴミバケツをもって広い畑に出る。 義祖母はこのバケツに草がいっぱいにならないと許してくれない… 由里は、真っ暗な畑で一時間近く草取りをして、家に帰り着くのは夜9時… 汚れた手を綺麗に洗って玄関に戻ってくる。 入口の戸はやはりカギがしまっていて開かない… いつも締め出されるのだ。 「お義母さん…開けて…」 恐る恐る、何度か声を出して呼んでみる由里。 10分ほどして、ようやく中から反応が… 「煩いわね、手を綺麗に洗ったんでしょうね」 「…はい」 由里の返事を聞いてようやくカギを開ける義母… 冷たい目つきで見下ろして… 「さっき、典之さんから電話があったわ…」 不意に話し出す義母… 「えっ…お父さん?」 はっと顔を上げる由里。 「あなたに代わるよう言われたけどいなかったから寝てることにしといたわ、明日夜7時頃にまた電話してくるらしいから、その時間家に居なさい」 「はい!」 父からの電話はつらい生活での唯一の光… 嬉しそうにする由里を見て義母は… 「あまり典之さんに迷惑をかけない事ね、本当の親子かどうかも分からないんだから、典之さんに見捨てられないよう、イイ子にしておくのが身の為よ、あなたなんかいつだって施設に預けることができるんだから!」 がかっと頭の上から怒鳴るように冷たい言葉を浴びせる義母。 由里が父親の典之に虐待のことを告げ口しないよう、こうしていつも脅すのだ… 「……」 義母の心無い言葉を俯いて聞く由里…

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